歯の矯正期間はどのくらい?早く終わらすコツは?
歯列矯正を検討している方は、長引くとイメージしている方も多いのではないでしょうか。確かに、歯列矯正は基本的には1年以上かかるケースがほとんどです。だからこそ、なかには早く終わらせたいと思う方は多くいるでしょう。
そこで本記事では、歯列矯正の期間はどのくらいなのか、早く終わらすコツを紹介します。これから歯列矯正を始める方は、必見の内容です。
目次
歯科矯正にかかる期間の目安
歯列矯正にかかる期間の目安は、 全体で3年〜4年半程度です。
ただし、3年〜4半年という期間は、歯を動かす矯正期間と歯を固定する保定期間の2つに分かれます。
矯正期間では、歯に銀色のワイヤーをつけて動かします。最近では透明のワイヤーや裏側矯正などもあり、種類豊富です。
保定期間では、「リテーナー」と呼ばれる保定装置をつけて歯を安定させます。
リテーナーを装着していないと、歯が元の位置に戻ってしまう後戻りが起こるためです。
矯正中の通院頻度
矯正中の通院頻度は、1ヶ月に1回です。表側矯正であっても、裏側矯正であってもです。
通院頻度が短いほどすぐに終わるのでは?と思う方もいるとおもいますが、急いでも歯は正しく移動されないのです。
そのため、基本的には月1回のペースで通院していただきます。
なぜ矯正治療には時間がかかるのか
矯正治療に時間がかかる理由は、歯を支える力と再生する力を利用して歯を動かしていることが挙げられます。
そもそも、骨を支える力と再生する力のスピードは、1ヶ月に1mm程度と非常にゆっくりです。
そのため、矯正治療はどうしても年単位になってしまうのです。
強い力をかければ短期間で終わると思う方もいると思いますが、強い力をかけると歯茎が下がってしまったり、歯がさらに不安定になってしまったりします。
そのため、正しく治療を行うためには、どうしても長い時間が必要になります。
関連記事:歯列矯正で歯が動きやすい人の特徴と治療を短期化させる4つの方法
保定期間はどのくらいかかる?
歯を固定する期間である、保定期間は一般的に2年程度です。矯正治療終了後は食事中、歯磨きのとき以外は装着するのが望ましいです。
そして矯正期間が終了したとしても、定期検診を行い、歯並びが維持できているか歯科医師が確認をします。
歯並びを維持できていれば、3ヶ月に1回、半年に1回と、徐々に通院回数を伸ばしていき、徐々に短くなっていきます。
最終的には装着をしないことを目指しますが、後戻りのリスクが全くないとは言い切れません。
したがって、保定期間が終了後したとしても、睡眠時だけは装着をし続けることをおすすめします。
関連記事:インビザラインの治療期間はどのくらい?短縮するための5つの方法
矯正期間を短くするには
矯正をしている方、検討している方が一度は思うのが、早めに終わらせたいという想いでしょう。歯列矯正は、終了時期が大幅にズレてしまうことは珍しくありません。期間を短くするためには、以下の3項目を守ることが重要です。
- ・装着時間を厳守する
- ・矯正治療に必要な通院を計画通り進める
- ・毎日の歯ブラシケアを徹底する
ここでは、それぞれの項目を紹介します。
装着時間を厳守する
取り外しができるマウスピース型矯正の場合は、装着時間を厳守してください。
具体的には1日20時間程度装着し続ける必要があります。
この装着時間を守らないと歯を動かすことができず、終了までの期間は長引く一方です。
マウスピース型矯正はワイヤー矯正とは異なり、取り外しができますが、以上のデメリットもあるため注意してください。
もしも自分で取り外しをしてしまう、マウスピースの違和感があるといった方は、ワイヤー矯正を選ぶのもおすすめです。
矯正治療に必要な通院を計画通り進める
ワイヤー矯正、マウスピース型矯正問わず、計画通り通院をするようにしてください。
マウスピース型矯正の場合は、自宅で交換できるため1ヶ月〜3ヶ月に1回が目安です。
マウスピース型矯正の通院では、主に正しく歯が動いているかを確認します。
ワイヤー矯正の調整は自分でできないため、1ヶ月に1回の頻度とマウスピースよりも高頻度です。
通院では、ワイヤーの種類や太さを調整して、歯を動かします。
ほかにも、矯正器具が外れているところはないか、トラブルはないかなどの確認も行います。
通院頻度が空くと、治療計画通り歯を動かせなくなるため、必ず通院をしてください。
関連記事:失敗しない矯正歯科の選び方を教えます!このポイントを抑えよう
毎日の歯ブラシケアを徹底する
毎日の歯ブラシケアを徹底してください。
矯正中は矯正装置によって汚れが蓄積しやすく、虫歯・歯周炎になるリスクが高くなります。
虫歯・歯周炎になるとそちらの治療をする必要があり、矯正を進められなくなります。したがって、歯ブラシ以外にも歯間ブラシやデンタルフロスを使用して、口腔内を清潔にしてください。
マウスピース型矯正の方はワイヤー矯正に比べて磨きやすいものの、ブラッシングだけではなく、デンタルフロスも併用しましょう。
デンタルフロスを併用することで汚れを20%も除去できます。
矯正が早く終わる人
歯列矯正は長引くケースが多いといっても、なかには早く終わる人もいます。
特徴としては、以下の4つです。
- ・短期間で終わる治療方法を選んだ人
- ・虫歯や歯周病などがない人
- ・年齢が若い人
- ・矯正をする際に抜歯をする必要がない人
上記に当てはまっている方は、計画よりも数ヶ月以上早く終わる方もいます。ここでは、早く終る人の特徴を詳しく解説します。
短期間で終わる治療方法を選んだ人
矯正治療といっても、さまざまな治療方法があります。
例えば、全体矯正の場合は1年〜2年半の期間を要します。しかし気になる部分だけを矯正する部分矯正の場合は、数ヶ月から1年程度で治療できます。
部分矯正はすきっ歯や前歯の傾きなど、少しの乱れを直したい方におすすめです。
ただし、歯の乱れが酷い方や、上下の咬み合わせが噛み合っていない場合は、部分矯正での治療はできません。
他にも、短期間で矯正を終わる方法は他にもありますが、噛み合わせや費用によって大きく変わるため、まずは歯科医師に相談することをおすすめします。
虫歯や歯周病などがない人
虫歯や歯周病がない人は、口腔内が健康であるため、歯列矯正に専念できます。したがって、治療が中断されることなく、スムーズに進みます。
もしも虫歯や歯周病になると、進行状況によってはワイヤー装置を外す必要があり、治療を完了させなければなりません。そして虫歯や歯周病を完了させてから、再び装置を装着して歯列矯正を進めていきます。
なお、マウスピース型矯正の場合は、取り外しができるため、通常通り虫歯治療を行います。
いずれにしても、虫歯や歯周病がある方は、まずはそちらを治療してください。
年齢が若い人
年齢が若い人は歯が動きやすい傾向にあり、歯列矯正が早く終わります。
歯が動きやすい理由としては、代謝が優れていること、成長期で顎や歯の骨が柔らかいことが挙げられます。
ただし、歯列矯正は早めに受けたほうがいいものでもありません。
歯並びの状況によっては、永久歯が生え揃ってから治療したほうがいいケースもあります。
治療タイミングを知るには、まずは歯医者へ相談するのがおすすめです。
なお、歯列矯正は若い人が行うものとイメージがある方もいると思いますが、30代や40代から始める患者様も多くいます。
年齢が若い=歯が動きやすい傾向にあるというわけであり、口腔状態が健康であれば年齢は関係ありません。
矯正をする際に抜歯をする必要がない人
矯正をする際に抜歯をする必要がない人も、歯が早く動く傾向にあります。
抜歯をすると歯のスペースを大きく確保できるものの、その分時間も必要になります。
具体的には、1年〜1年半ほどの時間が必要です。
しかし、抜歯をしなければ、歯が埋まる期間は必要ありません。
とはいっても、抜歯せずに治療するには、歯を動かすスペースを確保できている必要があります。
どうしても抜歯をしたくない場合は、そのことを歯科医師に相談しましょう。
関連記事:歯列矯正で抜歯が必要となる症例と歯を抜くメリット・デメリット
歯列矯正を早く終わらせるには通院頻度を守り口の中を清潔に保とう
本記事では歯列矯正の期間から早く終わらせるコツなどを解説しました。
歯列矯正は歯を動かす矯正期間と、歯を固定する保定期間をあわせて3年〜4年ほどです。
ただし、歯列矯正中に虫歯や歯周病になったり、正しく通院しなかったりすると、その分治療期間も長引いていきます。
歯列矯正を早めに終わらすためには、歯をしっかりと磨き、1ヶ月に1回は通院するようにしましょう。
船堀の矯正歯科・船堀ガーデン歯科 矯正歯科では歯列矯正において、さまざまな症例に対応しています。
保険適用となる場合も、ならない場合も、カウンセリングやコンサルティングで適切な治療をご提案します。
歯列矯正治療をお考えなら、ぜひカウンセリングへとお越しください。
この記事を監修した人
船堀ガーデン歯科 矯正歯科 院長
東京医科歯科大学歯学部歯学科を卒業。ワタナベ歯科医院へ6年間勤務医として数多くの症例に携わり、歯科治療技術を研鑽。2020年5月、「船堀ガーデン歯科 矯正歯科」を開院。
一般歯科だけではなく、矯正歯科治療にも力を入れており、2022年にはインビザライン社から功績を認められ、インビザラインGo ゴールドプロバイダーを受賞。地域に密着し、「見てわかる」をモットーに丁寧でわかりやすい治療を提供している。
【略歴】
- 東京医科歯科大学歯学部歯学科 卒業
- ワタナベ歯科医院勤務
- ワタナベ歯科医院勤務
【メディア取材記事】