インビザライン矯正とマウスピース矯正の違い
インビザライン矯正とマウスピース矯正の違い
歯列矯正といえば、歯に銀色のワイヤーのものをつけて行うことをイメージしている方も多いのではないでしょうか?しかし、近年はさまざまな歯列矯正方法があり、それぞれ特徴が異なります。そのなかでも比較的新しい矯正方法が、インビザライン矯正です。
一方、インビザライン矯正と似ているマウスピース矯正もあります。そこで本記事では、インビザライン矯正とマウスピース矯正の違いについて解説します。
これから歯列矯正を始める方は、ぜひ参考にしてください。
目次
マウスピース矯正装置とは
マウスピース矯正装置とは、マウスピース型の装置を歯にはめて動かす矯正方法です。マウスピースは透明であるため、周囲の人に気づかれにくくなっています。そのため、人と喋る機会が多い方でも安心して矯正を行えます。
さらに取り外しができるため、食事を快適に行うことができ、口腔内を清潔に保ちやすいのも魅力です。
一方で、対応できる症例が限られており、長時間の着用が必要です。そのため、頻繁につけ外しをしてしまう方、歯並びがかなり乱れている方には適しません。
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インビザライン矯正とは?
インビザライン矯正とは、歯型を3D画像化したデータで最適な治療計画を立てて、治療する矯正方法です。歯型取りの回数が1回と、マウスピース矯正よりも少ないのも特徴です。
さらに、移動できる範囲もマウスピース矯正よりも多いです。ただし、その分治療期間も延びやすくなっています。また、インビザライン型矯正はマウスピース型矯正よりも費用が高いため、予算が限られている方はハードルが高いと感じるでしょう。
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インビザラインの特徴
インビザラインの特徴は、主に以下の2つです。
- ・デジタルを活用した患者に負担の少ない治療
- ・症例数の多さによるデータの蓄積が強み
ここでは、それぞれの特徴を解説します。
デジタルを活用した患者に負担の少ない治療
インビザライン矯正は、3D口腔内スキャナーで歯型をとり、効率的な治療が可能です。そのため、患者に負担の少ない治療ができます。
また、3D口腔内スキャナーで歯型を取るため、従来のように型取りで不快感を覚えることがありません。不快感や嘔吐反射もなく、安心して治療に専念できます。
さらに歯列の細部まで情報を得ることができるため、マウスピースのフィット感がアップするのも特徴です。
症例数の多さによるデータの蓄積が強み
インビザライン矯正は世界的にも認められており、マウスピース矯正でも世界一の治療実績を誇ります。さまざまなデータの蓄積で変化を遂げており、幅広い症例に対応しています。ワイヤー型矯正のように治療の不快感を覚えることなく、負担の少ない治療ができるのはインビザライン矯正ならではの魅力です。
インビザラインのメリット
これまでに紹介した点を踏まえると、インビザラインのメリットは以下の5つです。
- ・幅広い症例に対応できる
- ・患者に負担の少ない治療ができる
- ・ワイヤー矯正よりも目立たない
- ・取り外しができる
- ・治療計画を確認できる
マウスピース型矯正よりも幅広い症例に対応でき、型取りの不快感を覚えることもありません。さらに透明であるためワイヤー矯正より目立たず、取り外しができ口腔内を清潔に保ちやすいです。3Dシミュレーションによって治療計画を確認でき、安心して進められるのもマウスピース型矯正のメリットです。
インビザラインの注意点
インビザラインはさまざまなメリットがある一方で、以下の注意点もあります。
- ・着用時間を守る必要がある
- ・マウスピースを装着したまま飲食はしないこと
- ・口腔内を清潔に保つこと
- ・ワイヤー矯正よりも対応できる症例が限られる
- ・取り扱っている歯科医が限られる
- ・マウスピースを紛失する可能性があること
インビザラインは自分で取り外しができる一方で、着用時間を守らないと歯を動かすことができません。基本的に食事以外は着用してください。その際、マウスピースを紛失しないように注意が必要です。
また、マウスピース型矯正より対応できる症例が多いといっても、ワイヤー矯正よりは限られます。さらに取り扱っている歯科医も限られます。インビザライン矯正を受けたい方は、事前に調べておきましょう。
インビザラインと一般的なマウスピース矯正の比較
インビザラインと一般的なマウスピース矯正は異なるものです。ここでは、以下の項目に分けてインビザラインとマウスピース矯正の比較をしてみました。
- ・治療の正確さ
- ・対応できる症例
- ・歯型の取り方
- ・通院
- ・治療費用
- ・治療できる年齢
治療の正確さ
治療の正確さは、インビザラインのほうが優れています。そもそもインビザラインには全世界の臨床データが蓄積されています。そのため、高度な治療設計を作成可能です。精度も非常に高く、3Dシミュレーションで治療計画を確認できます。
一方、マウスピース矯正は技工士の技術によって、仕上がりにバラつきがあります。
対応できる症例
対応できる症例は、インビザラインのほうが多くなっています。マウスピース矯正は対応できる症例が限られており、すべての人ができるわけではありません。インビザライン矯正もすべての人が受けられるわけではありませんが、それでもマウスピース矯正よりも対応できる症例は広くなっています。
歯型の取り方
インビザラインは一般的に光学スキャナーiTeroでデジタル検査をし、型取りは最初の1回のみです。一方、マウスピース矯正は治療中に型取りをしていき、頻度は2週間〜1ヶ月に1回です。さらに歯科材料を用いて歯型をスキャナー、不快感を覚え、患者に負担があります。
通院
インビザラインの通院頻度は2〜3ヶ月に1回、さらに治療期間もシミュレーション時にわかります。一方のマウスピース矯正は、2週間〜1ヶ月に1回通院する必要があり、治療期間の予測も難しいものです。したがって、インビザラインのほうが安心して治療に専念できます。
治療費用
治療費用はインビザラインのほうが高くなっています。ただし、一概にいくらとはいえません。料金設定によっては、マウスピース矯正とインビザライン矯正が変わらないこともあります。
治療できる年齢
マウスピース矯正ができるのは、前歯の歯根が完成されている年齢です。男性であれば16歳以上、女性であれば14歳以上です。それに対してインビザラインは、乳歯と永久歯が混在する6〜7歳でも治療できます。
費用の違い
マウスピース矯正とインビザライン矯正の費用も異なります。
ここでは、それぞれの費用を紹介します。
一般的なマウスピース矯正の費用相場
マウスピース矯正は軽度であれば10万円〜15万円、歯並びの乱れが中度であれば15万円〜20万円、さらに乱れている場合は20万円〜30万円程度です。ただし、抜歯を伴う治療やマウスピースの追加が発生すれば、さらに費用がかかります。
インビザライン矯正の費用相場
インビザライン矯正は、70万円〜100万円ほどです。ただし、検査料や診断料などはクリニックによってかなり幅があるため、あくまで参考程度にしてください。多くの歯科医ではカウンセリングを無料としているため、その際に費用を聞くとよいでしょう。
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違いを理解して自身に合う方を選ぼう
本記事ではマウスピース矯正とインビザライン矯正の違いについて詳しく紹介しました。どちらもマウスピースを用いた矯正方法ですが、インビザライン矯正のほうが対応症例が広くなっています。
ただし、どちらも着用時間を守らないと、正しく治療ができません。気になる方は、まずはカウンセリングを受けることをおすすめします。
船堀の矯正歯科・船堀ガーデン歯科 矯正歯科では歯列矯正において、さまざまな症例に対応しています。
保険適用となる場合も、ならない場合も、カウンセリングやコンサルティングで適切な治療をご提案します。
歯列矯正治療をお考えなら、ぜひカウンセリングへとお越しください。
この記事を監修した人
船堀ガーデン歯科 矯正歯科 院長
東京医科歯科大学歯学部歯学科を卒業。ワタナベ歯科医院へ6年間勤務医として数多くの症例に携わり、歯科治療技術を研鑽。2020年5月、「船堀ガーデン歯科 矯正歯科」を開院。
一般歯科だけではなく、矯正歯科治療にも力を入れており、2022年にはインビザライン社から功績を認められ、インビザラインGo ゴールドプロバイダーを受賞。地域に密着し、「見てわかる」をモットーに丁寧でわかりやすい治療を提供している。
【略歴】
- 東京医科歯科大学歯学部歯学科 卒業
- ワタナベ歯科医院勤務
- ワタナベ歯科医院勤務
【メディア取材記事】