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歯列矯正は保険適用になるのか?適用対象症例・適用外症例について

歯科矯正治療を考えている方に向けて、歯列矯正は保険適用になるのかどうかについて解説していきます。

歯列矯正は基本的に保険適用外の治療です。
しかし保険が適用される症例もあります。

そこで「どうなれば適用されるのか?」「自分の場合は?」と疑問に思われる方もいるでしょう。
歯列矯正で保険適用になるのか、具体的な症例をあげながら解説していきます。

参考にしていただければご自身の症例が保険適用であるかどうかを判断していただけるはずです。
また治療費を抑える方法もご紹介します。

 

歯列矯正で保険は適用されるのか

歯列矯正は基本的に、保険は適用されません
なぜなら保険適用となる治療は、「健康や身体の機能性に影響がある場合のみ」であるためです。

歯列矯正は審美的な理由で行われがちな治療と言えます。

たとえば「見た目が良くないから歯列矯正治療を受けたい」とするのは審美的な目的とみなされます。
健康に深刻な影響を及ぼさない場合でも治療が行われるため、基本的に保険適用外です。

歯列矯正に保険が適用される条件

「歯列矯正治療が保険適用になるのか」との疑問については、「基本的にならない」とお答えできます。
しかし「基本的に」と言ったように、保険が適用される場合もあります。

それでは歯列矯正に保険が適用される条件とはどのようなものでしょうか。

条件①先天性の噛み合わせの異常がある

まずは先天性の噛み合わせ異常がある場合です。
生まれたときから疾患による噛み合わせ異常がある場合が該当します。

該当する疾患は下記の61個です。

唇顎口蓋裂
ゴールデンハー症候群(鰓弓異常症を含む。)
鎖骨頭蓋骨異形成
トリーチャ・コリンズ症候群
ピエール・ロバン症候群
ダウン症候群
ラッセル・シルバー症候群
ターナー症候群
ベックウィズ・ウイーデマン症候群
顔面半側萎縮症
先天性ミオパチー
筋ジストロフィー
脊髄性筋委縮症
顔面半側肥大症
エリス・ヴァンクレベルド症候群
軟骨形成不全症
外胚葉異形成症
神経線維腫症
基底細胞母斑症候群
ヌーナン症候群
マルファン症候群
プラダー・ウィリー症候群
顔面裂(横顔裂、斜顔裂及び正中顔裂を含む。)
大理石骨病
色素失調症
口腔・顔面・指趾症候群
メビウス症候群
歌舞伎症候群
クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群
ウイリアムズ症候群
ビンダー症候群
スティックラー症候群
小舌症
頭蓋骨癒合症(クルーゾン症候群及び尖頭合指症を含む。)
骨形成不全症
フリーマン・シェルドン症候群
ルビンスタイン・ティビ症候群
染色体欠失症候群
ラーセン症候群
濃化異骨症
6歯以上の先天性部分無歯症
CHARGE症候群
マーシャル症候群
成長ホルモン分泌不全性低身長症
ポリエックス症候群(XXX症候群、XXXX症候群及びXXXXX症候群を含む。)
リング18症候群
リンパ管腫
全前脳胞症
クラインフェルター症候群
偽性低アルドステロン症
ソトス症候群
グリコサミノグリカン代謝障害(ムコ多糖症)
線維性骨異形成症
スタージ・ウェーバ症候群
ケルビズム
偽性副甲状腺機能低下症
Ekman-Westborg-Julin症候群
常染色体重複症候群
巨大静脈奇形(頸部口腔咽頭びまん性病変)
毛 ・鼻・指節症候群(Tricho Rhino Phalangeal症候群)
その他顎・口腔の先天異常

出典:日本矯正歯科学会:矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは

2023年6月現時点では、61の症例において保険適用となるとされています。
しかし以前はもっと少なかったため、今後追加される可能性もあるでしょう。

現時点においてはご紹介した61症例に該当する場合は、歯列矯正であっても保険適用の治療が受けられます。

条件②前歯が3本以上失われている場合

子どもの永久歯が前歯において3本以上生えてこない場合も、保険適用対象の歯列矯正となります。
ただし前歯が3本以上生えてこず、「埋伏歯開窓術」が必要と判断された場合のみです。

前歯が3本以上生えてこない子どもでは、噛み合わせの不全が起こりやすくなります。
噛み合わせ不全は保険適用となる「機能性の問題」に該当するため、保険の利用が可能です。

条件③顎変形症による噛み合わせ異常がある場合

顎変形症により噛み合わせの異常がある場合も保険が適用可能です。
骨格性不正が大きい場合は、一部の医療機関にて保険対象となります[1]。

ただし顎変形症に由来する噛み合わせ異常で熾烈矯正を行う場合は、下顎切断が必要な症例のみ保険適用対象です[1]。

歯列矯正治療にかかる費用の詳細

歯列矯正治療のほとんどは保険適用とならず、すべての歯列を矯正するには100万円程度の費用が必要となります。

しかし部分的な矯正であれば、費用も低く抑えられる傾向です。
また治療費用は矯正の方法によっても変わります。

ケース別に歯列矯正治療にかかる費用の詳細について見ていきましょう。

ワイヤー矯正 裏側矯正 ハーフリンガル矯正 マウスピース矯正
部分的な治療 30~60万円 40~70万円 35~65万円 10~40万円
全体的な治療 60~130万円 100~170万円 80~150万円 60~100万円

 

上記の費用目安はおおよそのものです。
しかし全体的な歯列矯正をするには、100万円前後の費用がかかることがわかります。

歯列矯正治療が保険適用になる歯科医院の探し方

保険適用で歯列矯正治療を受けたい場合、次のような方法で歯科医院を探してください。

【探し方】

  1. 1.地方厚生局の公式サイトにアクセスする
  2. 2.お住まいの地方厚生(支)局を選択する
  3. 3.検索バーに「施設基準届出受理医療機関名簿」と入力して検索する
  4. 4.お住まいの地域の「届出受理医療機関名簿」を開く
  5. 5.受理番号の項目に「矯診」「顎診」と記載された医療機関を探す

 

「矯診」と記載されている医療機関は、咬合異常の保険診療に対応しています。
「顎診」と記載されている医療機関は、顎変形症の保険診療に対応する病院です。

いずれかで保険適用対象となる場合は、上記の方法で歯科医院を探してください。

 


保険以外で歯列矯正の費用を抑える方法

「歯列矯正は保険適用になるのか」と思われている方に向けて、保険以外で治療費を安く抑える方法をご紹介します。
次の3つの方法を利用すれば、金銭的負担を抑えながら歯列矯正治療を受けられるでしょう。

方法①医療費控除を利用する

まずは医療費控除を利用する方法です。
医療費控除とは、1月1日から1年間における医療費が高額となった場合、所得税で控除が受けられる制度を指します。

総所得金額が200万円以上であった場合は、100,000円以上の医療費支払いにて控除を受けられます[2]
200万円未満の方であれば、総所得金額の5%分の金額が控除対象です[2]。
ただし保険金などの支給を受けた場合は、支給金額を差し引かなければなりません。

しかしいずれにしても、医療費控除を利用できれば所得税の還付が受けられて、結果的に治療費を抑えられます。

関連記事:歯科矯正治療は医療費控除になるのか?対象となる3つの条件について

方法②デンタルローンを利用する

デンタルローンを利用するのもひとつの方法です。
歯列矯正に対応している歯科医院では、多くの場合、デンタルローンで支払えます。

デンタルローンは歯科治療のみで利用できるローンです。
利用できれば、治療費を24回分割などで支払えます。

審査はありますが、月々の支払い負担を軽減させたい場合に有効な手段です。

方法③クレジットカードの分割払いを利用する

クレジットカードの分割払いでも支払いの負担を減らせます。
歯列矯正に対応する歯科医院で、デンタルローンとともに多く採用されている支払い方法がクレジットカード払い。
クレジットカードであれば、後からご自身で分割払いにできます。

またクレジットカード払いの大きな魅力であるのが、ポイントが貯まることです。
一般的なカードでは0.5%分のポイントが貯まることでしょう。

100万円の治療費を支払った場合、5,000円分ポイントが貯まるため結果的に歯列矯正の治療費が抑えられます。

歯列矯正が保険適用になるのかはケースによる

いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、歯列矯正が保険適用になるのかがご理解いただけたと思います。
歯列矯正治療は基本的に保険適用外ですが、一部のケースにおいて保険適用可能です。

しかし適用可能であるのは先天性疾患などの限られた症例のみとなります。
医療費控除やクレジットカード払いにて負担を減らすのが現実的でしょう。

船堀の矯正歯科・船堀ガーデン歯科 矯正歯科では歯列矯正において、さまざまな症例に対応しています。
保険適用となる場合も、ならない場合も、カウンセリングやコンサルティングで適切な治療をご提案します。
歯列矯正治療をお考えなら、ぜひカウンセリングへとお越しください。

 


 

[1]参照:e-ヘルスネット:不正咬合の治療法の概要

[2]参照:国税庁:No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)

この記事を監修した人

監修者の写真

船堀ガーデン歯科 矯正歯科 院長

三宅 雄一郎
(みやけ ゆういちろう)

東京医科歯科大学歯学部歯学科を卒業。ワタナベ歯科医院へ6年間勤務医として数多くの症例に携わり、歯科治療技術を研鑽。2020年5月、「船堀ガーデン歯科 矯正歯科」を開院。
一般歯科だけではなく、矯正歯科治療にも力を入れており、2022年にはインビザライン社から功績を認められ、インビザラインGo ゴールドプロバイダーを受賞。地域に密着し、「見てわかる」をモットーに丁寧でわかりやすい治療を提供している。