矯正歯科医の認定医とは?【歯科医全体の2.5%だけ!】
歯列矯正を行っている歯科医院はいくつもありますが、技術は歯科医によってバラバラです。理想通りの歯並びに仕上げてくれる歯科医がいれば、一方でイメージしていた歯並びと全然違ったとなる例もあります。
もちろん骨格によって理想通りの歯並びにならない場合もありますが、そもそも担当医の技術不足なこともあります。それらを判断する1つが認定です。
本記事では矯正歯科の認定について詳しく解説します。
目次
矯正歯科の認定医とは?
矯正歯科の認定医とは、簡単に言うと、歯列矯正の技術や知識があることを証明するものです。冒頭でも述べたように、歯列矯正を行っている矯正歯科は多いものの、すべての歯科医の技術が高いわけではありません。なかには浅い知識で、歯列矯正を行っている歯科医がいるのも事実です。それらを区別するための基準の1つが、本記事で紹介している認定医です。
なお、指導医と臨床指導医もありますが、認定医との違いがよくわからないという方もいるでしょう。認定医の資格要件から、指導医と臨床指導医との違いなどを解説します。
指導医と臨床指導医との違い
それぞれ2つの違いは資格要件の違いです。まずは認定の上にあるのが指導医、そのさらに上が臨床指導医です。
業界には複数の団体が存在していることから、このように独自の認定が複数あります。これが指導医と臨床指導医です。
患者側からすれば、どの認定が優れているのかわからないと困る方もいると思いますが、いずれも歯列矯正に関する技術知識があることを証明するものです。したがって、認定を含め指導医、臨床指導医のいずれかであれば、歯列矯正に関する実績・知識があるといえます。注意点として、認定医だからといって必ず良い先生とは限りません。あくまで歯列矯正に関する知識があると判断できる要素の1つです。
認定医の厳しい資格要件
指導医と臨床指導医の資格要件は異なりますが、認定の場合は以下を満たす必要があります。
- ・5年以上、日本矯正歯科学会の会員であること
- ・学会の指導医のもとで、5年以上の矯正歯科の研修を修了すること
- ・学会誌に矯正医療に関する論文を発表
- ・学会の審査に合格
これらの要件を満たす必要があるため、認定であれば矯正歯科医として一定の技術があるといえます
専門医との違い
認定医と専門医の違いは、資格要件です。
先ほど紹介したように認定医は5年以上、日本矯正歯科学会の会員であるのが条件で、学会の指導員のもとで5年以上の矯正歯科の研修を行う必要があります。他にも矯正医療に関する論文を発表し、審査にも合格しなければなりません。
一方、専門医は7年以上日本矯正歯科学会の会員であることが条件です。認定医よりも最低2年以上長くなります。さらに学会の定めた10種類の課題症例を治療し、合格する必要があります。このように、専門医は認定医よりも条件が厳しくなっているため、取得している矯正歯科医は限られます。
認定医資格保有医師を探す方法
これまでに紹介したことからわかるように、歯列矯正を受けるのならば、認定医に依頼するのが安心です。認定医を探すには、以下の2つの方法があります。
来院候補医院のHPを確認する
まずは来院候補医院のホームページを確認することです。現在はホームページを持っているクリニックも多く、そこでは歯列矯正についての情報発信を行っています。このときにおすすめの探し方は、まずは各団体のホームページで認定以上の資格者を検索します。そして自分の地域、もしくは気になる歯医者を検索してみてください。
歯医者が決まっていない方は、ある程度エリアを絞ることで見つけやすくなります。そこから来院候補のホームページを確認する方法が、効率が良くおすすめです。はじめに、近くのクリニックを検索すると、時間がかかり効率的ではありません。各団体のホームページから検索すれば、資格を持っている医師が一目でわかります。
担当医の経歴と症例数を確認する
先ほど紹介した来院候補医院のホームページには、所属する歯科医師の名前や経歴などが記載されているはずです。特に認定医は技術があることを証明することもあり、それらをアピールするようなページがある歯科医も多いです。
担当医の経歴、症例数はしっかりと確認しておきましょう。資格を持っている歯科医師が複数名いるところを選ぶのがおすすめです。そもそも、1人の歯科医師が常に担当してくれるわけではありません。したがって、資格を持っている歯科医師が複数名いるところが安心です。
矯正歯科医選びのポイント
矯正歯科医選びのポイントをいくつか紹介しましたが、他にも以下の項目をクリアしてるかもチェックしましょう。
- ・設備がしっかりと整っているか
- ・コミュニケーションに問題はないか
- ・支払い方法に問題はないか
- ・通いやすいか
何度も述べているように、認定医=矯正の技術があることは確かですが、自分にとって良い歯科医師とは限りません。認定であっても、コミュニケーションを取るのが難しかったり、通いにくかったりすれば、満足した治療を行うのが難しくなります。したがって、認定医だからといって、矯正歯科を選ぶのは避けましょう。
カウンセリングのときに違和感を抱いたのであれば、その方はあなたに適していない医師ということです。
歯列矯正は1年以上かかるものであり、長期的な治療です。信頼できる医師に依頼しましょう。
関連記事:失敗しない矯正歯科の選び方を教えます!このポイントを抑えよう
日本矯正歯科学会とは
日本矯正歯科学会とは、歯列矯正を専門とする学会のことです。
そもそも日本では歯科医師免許を持っていれば歯列矯正を行うことができます。しかし、歯列矯正は高い技術を必要とする分野であり、簡単にできるものではありません。歯科大学で学んだ知識だけで、技術の高い歯列矯正を行うことはできないのです。そこで、歯列矯正を行う技術があると判断する学会の1つが、日本矯正歯科学会です。
日本には、日本矯正歯科学会の他にも、日本矯正歯科専門医学会や日本成人矯正歯科学会があります。学会によって認定医の基準が異なり、優劣をつけるのは困難です。ただし、認定の肩書きがあれば、矯正歯科の技術があることは確かです。
認定医は歯科矯正の技術があると判断できる1つの要素
本記事では矯正歯科の認定について紹介しました。認定は歯列矯正に関する技術知識があることを証明するものです。そのため認定医がいる矯正歯科であれば、安心して治療を依頼できるでしょう。
ただし、注意点として、認定医はあくまで判断する要素の1つに過ぎないことです。認定医であっても、コミュニケーションが難しかったり、通いにくかったりすれば、治療はスムーズにいかないでしょう。
船堀の矯正歯科・船堀ガーデン歯科 矯正歯科には日本矯正歯科学会の認定医が在籍しております。
矯正治療を考えている方や、他院にて治療中で思ったように治療が進まないなどの悩みなど
カウンセリングやコンサルティングで適切な治療方針をご提案します。
歯列矯正治療をお考えなら、ぜひカウンセリングへとお越しください。
この記事を監修した人
船堀ガーデン歯科 矯正歯科 院長
東京医科歯科大学歯学部歯学科を卒業。ワタナベ歯科医院へ6年間勤務医として数多くの症例に携わり、歯科治療技術を研鑽。2020年5月、「船堀ガーデン歯科 矯正歯科」を開院。
一般歯科だけではなく、矯正歯科治療にも力を入れており、2022年にはインビザライン社から功績を認められ、インビザラインGo ゴールドプロバイダーを受賞。地域に密着し、「見てわかる」をモットーに丁寧でわかりやすい治療を提供している。
【略歴】
- 東京医科歯科大学歯学部歯学科 卒業
- ワタナベ歯科医院勤務
- ワタナベ歯科医院勤務
【メディア取材記事】