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矯正歯科の保険適用はいつから?2025年最新の条件と申請方法を徹底解説

矯正歯科の保険適用・・・実は限られたケースのみです

「矯正治療って保険が使えるの?」

この質問は、当院でも非常に多くいただきます。結論から申し上げますと、**歯列矯正は基本的に自由診療**となり、保険適用外です。多くの方が審美的な目的で矯正を希望されるためです。

ただし、例外的に保険が適用されるケースもあります。厚生労働省が定める特定の条件を満たす場合、健康保険の適用対象となるのです。今回は、2025年最新の情報をもとに、矯正歯科の保険適用条件と申請方法について詳しく解説していきます。

保険適用となる3つの主要条件

歯列矯正で保険が適用されるのは、主に以下の3つのケースです。

厚生労働省が定める特定疾患に該当する場合

厚生労働省が定める特定の疾患がある場合、日常生活に支障をきたすため、保険適用の矯正治療を受けることができます。2025年6月現在、該当する疾患は**66種類**あります。

代表的なものとしては、唇顎口蓋裂、ダウン症候群、ゴールデンハー症候群などが挙げられます。これらの疾患は先天性のものが多く、口腔内の機能に影響を与えるため、健康上の理由から矯正治療が必要とされています。

2024年4月の診療報酬改定で、新たに5つの疾患が追加されました。クリッペル・ファイル症候群(先天性頸椎癒合症)、アラジール症候群、高IgE症候群、エーラス・ダンロス症候群、ガードナー症候群(家族性大腸ポリポージス)です。

約2年ごとに見直しが行われ、新たに対象となる疾患が追加される可能性があります。過去に対象外だった方でも、今は適用となる可能性があるため、確認してみる価値はあります。

永久歯萌出不全に起因する咬合異常の場合

永久歯萌出不全とは、永久歯が適切な時期に生えてこない状態を指します。

**前歯の永久歯が3本以上**生えてこず、歯列不正や不正咬合が生じるおそれがある場合に保険が適用されます。多くの場合、歯茎の中に永久歯が埋まったままになっている「埋伏歯」の状態です。

この場合、歯茎を切開して歯を引っ張り出す「埋伏歯開窓術」が必要になります。こうした外科的処置を伴う矯正治療は、機能回復のために必要と判断され、保険適用の対象となります。

顎変形症の術前・術後矯正治療の場合

顎変形症とは、上下の顎の位置や形状に異常があり、不正咬合を引き起こす疾患です。代表的な例としては、下顎が上顎よりも前に突き出る「下顎前突(受け口)」があります。

顎変形症の場合、噛み合わせの問題から食べ物をしっかり噛めなかったり、発音がしづらくなるなど、口腔機能に問題が生じます。

保険適用の条件としては、「**顎口腔機能診断施設**」として指定された医療機関で診断を受け、矯正治療に加えて顎の骨を切るなどの外科手術が必要と判断されることが条件です。ただし、顎変形症と似た症状でも、口腔機能に問題がない場合や、不正咬合が顎の歪みと関係していない場合は保険適用外となるため注意が必要です。

学校健診で指摘された場合の保険相談が可能に

2024年6月から、大きな制度改定がありました。

**学校健診で歯並びの異常を指摘された場合の矯正相談が、保険診療で受けられるようになった**のです。これまでは、明確な疾患がない場合は自費での相談となっていましたが、制度が変わりました。

対象となるのはどんなケース?

対象となるのは、学校歯科健診で「歯列・咬合の異常(2:要精密検査)」という結果を受け取ったお子さんです。この「要精検」とは、歯並びやかみ合わせに異常がある可能性があるため、歯科医院で詳しく調べてもらってください、という意味です。

具体的には、出っ歯、過蓋咬合、八重歯・叢生・乱ぐい歯、すきっ歯、開咬などの症状が該当します。

以前までは、たとえ学校健診で異常を指摘されても、その後の矯正相談や診断には健康保険が適用されず、すべて自費でのご負担でした。しかし、この制度改定により、矯正へのハードルが大きく下がりました。

軽度の症状でも該当する可能性があります

「先天性疾患」と聞くと、重篤な病気を連想される方も多いですが、実際には軽度で自覚がないまま診断されていたケースも少なくありません。

たとえば、乳児期に一時的な症状があり、病院で診断名がついたが、今は問題なく成長しているケース。小児科や他の医療機関で過去に診断されたが、家族も忘れてしまっているケース。永久歯の萌出が進むまで判断できなかった「6歯以上の先天性部分無歯症」など、実は該当するかもしれないパターンが存在します。

こうした背景を踏まえ、まずはお子様の過去の診断記録を確認することが大切です。

保険適用を受けるための具体的な手続き

保険適用で歯列矯正を受けるためには、特定の手続きが必要です。

診断書の取得から治療開始までの流れ

まずは歯科医師による診断を受け、保険適用の必要性があると判断されたら診断書が発行されます。この診断書には、症状とその原因となる疾患、治療方針や保険の必要性などが記載されます。

その内容が保険機関に審査されて妥当性が認められると、保険診療での歯列矯正が可能になります。診断から治療開始までには数週間、場合によっては数ヵ月を要することもあるため、余裕をもって相談することをおすすめします。

保険適用可能な医療機関の探し方

保険適用が可能な医療機関は、地方厚生局への届け出がされている機関に限定されています。

お住まいの地域にある地方厚生局のホームページにアクセスし、「施設基準の届出受理状況」などのページを探します。「歯科矯正」や「顎口腔機能診断施設」などのキーワードで検索すると、該当する医療機関のリストを確認できます。

当院のような矯正治療の専門知識を持つ歯科医師が在籍している医療機関では、保険適用の可能性についても丁寧にご説明いたします。まずはお気軽にご相談ください。

保険適用外の場合の矯正費用について

保険適用とならない一般的な矯正治療の場合、費用はどのくらいかかるのでしょうか。

矯正方法別の費用相場

矯正治療の平均費用は約66.8万円です。ただし、前歯だけの「部分矯正」と奥歯まで含めた「全体矯正」では、約30万円もの差があります。

表側ワイヤー矯正は30〜130万円、裏側(リンガル)矯正は40〜170万円、ハーフリンガル矯正は35〜150万円、マウスピース矯正は10〜100万円が相場です。これらの費用は、歯並びの状態や治療期間、矯正装置の種類などによって変動します。

医療費控除の活用も検討しましょう

保険適用外の矯正治療でも、医療費控除の対象となる可能性があります。

特に、お子様の成長を阻害しないために必要と認められる矯正治療や、咀嚼機能の改善を目的とした矯正治療は、医療費控除の対象となることが多いです。年間の医療費が一定額を超えた場合、確定申告で税金の還付を受けられます。

治療費の領収書は必ず保管し、確定申告の際に活用しましょう。

船堀ガーデン歯科・矯正歯科での矯正治療

当院は、矯正歯科医が常駐する総合歯科医院として、インビザライン・ゴールドプロバイダー認定の実績を持っています。年間症例数に応じて評価されるインビザラインのランクでゴールドプロバイダーに認定されており、抜歯を伴うケースや過去にうまく整わなかったケースなど、難症例にも適切に対応できる経験を有しています。

総合歯科体制だからできること

当院の特徴として、矯正歯科だけでなく、むし歯・詰め物・親知らず・予防・ホワイトニングなどの歯の悩みも同時に相談できる総合歯科体制を整えています。

総合歯科体制のため、むし歯治療や審美治療、インプラントも院内で並行可能であり、長期になりがちな矯正期間中のトラブルをワンストップでカバーできます。矯正治療中に虫歯ができてしまったり、親知らずが気になったりすることもありますが、同じ院内で治療を進められるので安心です。

初回カウンセリングは無料です

初回カウンセリングは無料で、治療前に費用・期間・装置の選択肢・メリット/注意点を分かりやすく説明し、疑問を解消してから治療に進める体制を整えています。

矯正歯科医が常駐しているため、予約が取りやすく、治療中の変化やお困りごとにも迅速に対応し、継続フォローがスムーズです。設備面では、CT・セファロ・マイクロスコープを完備し、器具の徹底した除菌・滅菌を実施。精密な診断と安全性にこだわっています。

年齢やお悩みに合わせた矯正プラン

小児矯正では、成長に合わせて2段階でサポートする体制を取っています。第1期(6〜10歳)では顎の成長コントロール・癖の改善を行い、拡大床、プレオルソ、インビザライン・ファーストなどの装置を使用します。第2期では永久歯が生えそろってから歯列・咬合を仕上げる本格矯正を実施します。

早期介入により、将来の抜歯リスクや負担を軽減できるケースがあり、装置は取り外し式中心で痛みや負担が少ないのも魅力です。

成人矯正では、表側ワイヤー矯正、ハーフリンガル矯正、インビザライン(マウスピース矯正)の選択肢を提供しています。表側ワイヤー矯正は適応範囲が広く、結果が分かりやすい標準治療です。ハーフリンガル矯正は上だけ裏側で目立ちにくさと費用のバランスを両立します。インビザラインは0.5mmの透明トレーで快適・衛生的であり、食事と歯みがきは取り外しが可能です。

インビザラインには複数の選択肢があり、インビザライン Goは前歯の軽度不正に対応し、短期間・低コストではじめやすいです。インビザライン Go+は前歯〜小臼歯まで対応し、中等度の乱れに対応します。インビザライン フルは全顎対応で、重度の歯列不正や咬合不正までしっかり対応できます。

まとめ:保険適用の可能性をまず確認しましょう

矯正歯科の保険適用は、厚生労働省が定める特定疾患、永久歯萌出不全、顎変形症の3つの主要条件に該当する場合に認められます。また、2024年6月からは学校健診で歯並びの異常を指摘された場合の矯正相談も保険診療で受けられるようになりました。

保険適用外の場合でも、医療費控除の活用や分割払いなど、費用負担を軽減する方法はあります。まずは、ご自身やお子様が保険適用の条件に該当するかどうかを確認することが大切です。

当院では、保険適用の可能性についても丁寧にご説明いたします。矯正治療は「歯を動かす治療」ではなく、「自分の笑顔を好きになる治療」だと考えています。見た目だけでなく噛み合わせや健康までを考えた治療で、患者さま一人ひとりに合った最良の方法をご提案いたします。

「目立たず整えたい」「子どもの将来を考えて今から整えたい」——まずはお気軽にご相談ください。初回カウンセリングは無料です。あなたに合った最適な矯正プランをご提案いたします。

著者情報

院長 三宅雄一郎

略歴

東京医科歯科大学歯学部歯学科卒

ワタナベ歯科医院勤務

-研修・経歴-

 立川相互病院(初期研修)→東京女子医科大学八千代医療センター(総合救急診療科 → 内視鏡科)

 その後、千葉県がんセンターなどで非常勤として消化器内視鏡診療に従事

資格・所属学会

日本顕微鏡学会

日本歯周病学会

東京SJCD レギューラーコース修了

インプラントベーシックコース – ノーベルバイオケア

インプラントベーシックコース – ストローマン

インプラントベーシックコース – アストラテック

 

この記事を監修した人

監修者の写真

船堀ガーデン歯科 矯正歯科 院長

三宅 雄一郎
(みやけ ゆういちろう)

東京医科歯科大学歯学部歯学科を卒業。ワタナベ歯科医院へ6年間勤務医として数多くの症例に携わり、歯科治療技術を研鑽。2020年5月、「船堀ガーデン歯科 矯正歯科」を開院。
一般歯科だけではなく、矯正歯科治療にも力を入れており、2022年にはインビザライン社から功績を認められ、インビザラインGo ゴールドプロバイダーを受賞。地域に密着し、「見てわかる」をモットーに丁寧でわかりやすい治療を提供している。