ホワイトニング後のコーヒーはNG?どうしても飲みたいときの対処法

ホワイトニングを受けたいと考えている方に向けて、コーヒーによる着色について解説いたします。
「ホワイトニング後のコーヒーは避けたほうがよい」と耳にしたことがある方も多いでしょう。コーヒー好きな方にとっては、我慢できないかもしれない…との不安がよぎるのではないでしょうか。
今回の記事では、ホワイトニング後はコーヒーを避けるべきとされる理由と、どうしても飲みたいときの対処法について解説します。コーヒーが飲めないことが不安でホワイトニングを迷っているなら、解決策が見つかるかもしれません。
目次
コーヒーを飲むと歯が黄ばむメカニズム
コーヒーが歯を黄ばませるのは、「ポリフェノール」と「タンニン」が含まれているためです。タンニンはポリフェノールの一種であり、柿の中にも含まれています[1]。「柿渋染め」と呼ばれる染料染めがあるように[1]、着色する力の強い物質です。
ポリフェノールはワインやぶどうにも含まれており、やはり染色をさせる力がある成分のひとつ[2]。
そのため日常的にコーヒーを飲んでいると、ポリフェノールやタンニンの染色作用によって、歯に色が移ってしまいます。毎日少しずつ着色されていくことが、歯が黄ばんでしまうメカニズムです。
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ホワイトニング後はコーヒーを飲まないほうがよい?
ホワイトニングをした後は、コーヒーは飲まないほうがよいでしょう。
なぜならホワイトニング直後は、歯を覆っている透明な膜が剥がれている状態であるためです。膜が剥がれるとエナメル質がコーヒーの成分に触れ、着色汚れが起こりやすくなります。
食事は摂っても構いませんが、コーヒーを施術後48時間は避けるようにしてください。ホームホワイトニングであれば、2~3時間後から飲んでも構いません。
しかしやはり、できるだけ飲まないほうがホワイトニングの効果は現れやすいはずです。
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コーヒー以外にもある!ホワイトニング後に避けたほうがよい飲食物
ホワイトニング直後はコーヒーだけでなく、次のような飲食物も避けるようにしてください。
【避けたほうがよい飲食物】
・紅茶
・緑茶
・赤ワイン
・カレー
・ケチャップ
・ミートソース
・キムチ
・ヨーグルト
・ぶどう
・レモン
・ブルーベリー
・チョコレート
・味噌
・醤油
・ソース
・わさび
・からし
・唐辛子
・酸性の清涼飲料水(炭酸・スポーツドリンク・コーラ)
ホワイトニング直後に避けるべきなのは、色の濃いものと酸性のものです。
飲み物だけでなく、カレーやケチャップ、キムチなども着色汚れの原因となります。レモンや清涼飲料水は酸性であり、ホワイトニング後の痛みが強くなるかもしれません。ご紹介した飲食物は避けるようにしてください。
ホワイトニング後も口にできる飲食物は?
ホワイトニング直後でも、安心して口にできる飲食物も知っておきましょう。
【口にできる飲食物】
・水
・牛乳
・白ワイン
・日本酒
・米
・パン
・塩ラーメン
・クリームパスタ
・吸い物
・白身魚
・鶏肉
・じゃがいも
・ナッツ
・甲殻類
・大根
・里芋
基本的に色が薄く、酸性ではないものであれば安心です。見た目に色の薄いお米やパン、うどん、カルボナーラパスタ、クリームソースなどは食べても構いません。白身魚や鶏肉、じゃがいも、大根なども白色をしているので安心できます。
飲み物を選ぶときも、コーヒーや紅茶、緑茶など色のついたものではなく、水や牛乳を選びましょう。
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ホワイトニング後にコーヒーが飲みたいときにできること
ホワイトニング直後のコーヒーは危険であると解説しました。しかしコーヒーがお好きな方であれば、どうしても飲みたいと思われるのではないでしょうか。
そこでホワイトニング後に、着色汚れを防ぎながらコーヒーを飲むための方法をご紹介します。
1.ストローを使って飲む
どうしてもコーヒーを飲みたくなったら、ストローを使って飲んでみてください。ストローを歯よりも奥の方に差し込んで飲めば、歯にコーヒーを接触させずに飲めるようになります。
ホワイトニング後にコーヒーを飲んではいけないのは、コーヒーが歯に付着するためです。つまり歯に接触しなければ、着色を防げるでしょう。
そのためストローを使って、歯にコーヒーが付着しないようにして飲めば問題ありません。
2.コーヒーを飲む時間を決めておく
コーヒーを飲む時間を決めておくのもよい方法です。
お好きな方であれば、立て続けにずっとコーヒーを飲み続けてしまうこともあるのではないでしょうか。しかし飲み続けていると、コーヒーの成分がずっと口腔内に残ってしまいます。結果的に、歯の着色汚れのリスクが高まることに。
コーヒーを飲むときには、時間を決めてください。そして次の項目で解説するように、こまめに口をゆすぐとより効果的です。
3.こまめに口をゆすぐ
こまめに口をゆすぐようにするのも、ホワイトニングの効果を高めるために大切なポイントです。
コーヒーを飲んだ後は、口の中にタンニンやポリフェノールなどの成分が残っています。着色性のある成分が残っていると、どうしても歯への着色リスクは高まるでしょう。
そこでコーヒーを飲んだ後は、口をゆすぐようにしてください。飲むたびにこまめにゆすぐようにすれば、着色汚れの原因となる成分を洗い流せます。「コーヒーを飲んだら口をゆすぐ」ことを意識しましょう。
4.着色汚れがつきにくい歯磨き粉を使用する
ホワイトニング後のコーヒーを我慢できないようでしたら、着色汚れを防ぐ歯磨き粉を使用することも方法のひとつです。
市販の歯磨き粉の中には、着色汚れを除去する作用をもつものもあります。日常的なケアの中で着色汚れを除去できれば、コーヒーによって付着した汚れも素早く取り除けるかもしれません。
着色汚れに効果的な歯磨き粉を活用して、丁寧にブラッシングをしてください。
5.唾液の分泌量を増やす
コーヒーによる歯の着色を防ぐには、唾液の分泌を増やすこともおすすめです。歯の表面が乾燥すると、着色汚れが付着しやすくなるとされています。そこで唾液の分泌量を増やして、乾燥を防げば、着色されにくくなるというメカニズムです。
唾液の分泌量を増やすには、咀嚼回数を増やすこと、唾液腺のマッサージをすることが有効でしょう。唾液腺は耳・顎・舌の下にありますので[3]マッサージをしてみてください。会話をすることも効果的です。
唾液には自浄作用もあるため、分泌を促せば虫歯も防ぎやすくなります。さまざまなメリットがあるので、唾液の分泌量を増やすように心がけてみてください。
関連記事:ホワイトニングによる知覚過敏の原因とは?対処法も紹介
ホワイトニングの効果を維持するコツ
最後に、ホワイトニングの効果を維持するコツについてご紹介します。
コツ①歯磨き習慣を身に着ける
第一に、歯磨き習慣を身に着けることが大切です。
歯磨きを怠ると、着色の元となる色素が歯の表面に付着して、定着しやすくなります。定着する前に汚れを除去するため、毎日の歯磨きを欠かさないようにしましょう。
コツ②定期的にメンテナンスする
歯医者での定期メンテナンスを受けることも、歯の白さを維持するためのコツのひとつです。
メンテナンスでは歯の着色汚れも除去してもらえるため、ホワイトニングの効果を維持しやすくなるでしょう。
コツ③禁煙する
禁煙をすると、ホワイトニングの効果は格段に高まります。なぜならタバコに含まれるニコチンやタールは、歯に着色と汚れを残す原因となるためです[4]。
禁煙をするだけで、今までの悩みであった着色汚れがなくなることもあります。ホワイトニングの効果を長く維持するには、禁煙がおすすめです。
関連記事:ホワイトニング後に控えたい食事と白さをキープするポイント
ホワイトニング後のコーヒーはコツを掴んで
いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、ホワイトニング後のコーヒーが危険であることがご理解いただけたと思います。
しかし記事内でご紹介したコツを意識すれば、歯の着色汚れを避けながらコーヒーを飲めるはずです。
船堀ガーデン歯科・矯正歯科のホワイトニングでは治療前のカウンセリングを徹底し、患者様に寄り添う治療をご提供しております。もしホワイトニングに不安があるようでしたら、遠慮なくご相談ください。安心してホワイトニングを受けていただけるよう、真摯に対応いたします。
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参照:JSTAGE:(PDF)ウルシ染め〜ウルシ材による織布の染色利用
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この記事を監修した人

船堀ガーデン歯科 矯正歯科 院長
東京医科歯科大学歯学部歯学科を卒業。ワタナベ歯科医院へ6年間勤務医として数多くの症例に携わり、歯科治療技術を研鑽。2020年5月、「船堀ガーデン歯科 矯正歯科」を開院。
一般歯科だけではなく、矯正歯科治療にも力を入れており、2022年にはインビザライン社から功績を認められ、インビザラインGo ゴールドプロバイダーを受賞。地域に密着し、「見てわかる」をモットーに丁寧でわかりやすい治療を提供している。
【略歴】
- 東京医科歯科大学歯学部歯学科 卒業
- ワタナベ歯科医院勤務
- ワタナベ歯科医院勤務
【メディア取材記事】