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歯科矯正中にホワイトニングはできる?注意点も解説

歯並びを整えたい、歯を白くしたい。この2つの願いを同時に叶えたいと考える方は少なくありません。では、矯正治療中にホワイトニングは実施できるのでしょうか。

矯正治療中のホワイトニングは、実際のところ矯正方法によって実施可否が分かれます。

本記事では、各矯正方法別のホワイトニング実施状況と留意点について解説します

歯科矯正中にホワイトニングはできるのか?

歯科矯正とホワイトニング、これら2つの治療を並行して実施できるかは、採用する矯正方法により異なります。

以下のように、装置の種類や装着位置によって実施可能かどうかが決まるため、事前確認が不可欠です。

ワイヤー矯正(表側矯正)

表側矯正は、歯の表面に装置を装着する代表的な矯正方法となります。

しかしながら、歯の表面に矯正器具が存在するため、ホワイトニング剤を均等に施すことができません。そのため、いずれのホワイトニング方法も矯正期間中は実施不可となり、装置除去後の色むら発生リスクも懸念されます。

ワイヤー矯正(裏側矯正)

裏側矯正では、装置を歯の内側に装着する手法を採用します。

歯の表面部分が露出しているため、オフィスホワイトニングは矯正中でも実施可能となります。

ただし、マウスピースを使用するホームホワイトニングについては、矯正装置が支障となり適切な装着が困難なため施術できません。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、取り外し可能な透明な矯正装置を使用する治療法です。

装置の着脱が自由にできるため、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方が実施可能となります。さらに、矯正用のマウスピースをホワイトニング用として併用できるため、効率的な治療進行が可能です。

ホワイトニングの種類

歯のホワイトニング施術には、主に3種類の方法が存在します。

それぞれの特徴は異なるため、選択した矯正方法や希望する仕上がり、予算などを考慮しながら、最適な手法を選定することが重要となります。

以下、各ホワイトニング方法の詳細をご説明します。

オフィスホワイトニング

歯科医院において、歯科医師や歯科衛生士が専門的に実施するホワイトニング施術です。

高濃度の薬剤を使用することから、単回の施術でも効果を実感できることが特徴的です。通常の施術時間は30分から1時間程度で、3回から6回程度の通院が標準的です。費用については、1回の施術につき2万円から5万円程度が一般的な価格帯となっています。

セルフホワイトニング

自宅や専門施設で実施可能なホワイトニング手法です。

医院で使用される薬剤と比較すると低濃度であるため、穏やかな効果となりますが、刺激が少なく痛みを感じにくいという利点があります。

市販のホワイトニング用歯磨剤の使用もこのカテゴリーに含まれます。矯正治療中でも歯磨剤程度であれば使用可能ですが、専門施設での施術に関しては事前確認が必須となります。

ホームホワイトニング

医院で作製する専用マウスピースと専用薬剤を用いて、自宅で実施するホワイトニング方法です。

就寝時などに1日あたり2時間程度、2週間から1ヶ月程度の継続使用が必要です。費用は2万円から4万円程度となります。

マウスピース矯正を選択している場合は、矯正用マウスピースを流用できるケースもあります。

歯科矯正中にホワイトニングする際の注意点

歯科矯正とホワイトニングの併用治療においては、特定のリスクや注意点が存在します。施術の検討に際しては、以下の4つのポイントについて十分な確認が必要です。

強い痛みが出る可能性がある

矯正治療の過程では歯の移動を行うため、通常よりも歯や歯茎が敏感な状態となっています。特に装置の初回装着直後や調整後は痛みを自覚しやすい時期です。

このような状態でホワイトニングの刺激が加わることで、通常以上の痛みを体験する可能性があります。痛みの程度が強い場合には、治療の一時中断などを検討する必要があり、担当医との綿密な相談のもとで進めることが重要となります。

ホワイトニングの効果が落ちるおそれがある

矯正開始初期においては、歯並びの不整が存在し、歯と歯が重なり合ったり、捻転していたりする状態です。そのため、ホワイトニング剤が歯面に均一に到達せず、色むらが生じやすい状況となります。

さらに、矯正装置が障害となって薬剤の到達が妨げられる部分も存在し、期待される効果が十分に得られない可能性があります。

まとまった費用が必要になる

矯正治療およびホワイトニングは、いずれも自費診療として位置づけられます。

マウスピース矯正では60万円から100万円程度、裏側矯正では100万円から170万円程度の費用が必要となり、これにホワイトニング費用(2万円から5万円程度)が追加されます。

両治療の同時進行を選択する場合には、相応の費用準備が必要となります。

未成年の場合、歯の成長に影響しうる

18歳未満の患者様においては特別な配慮が必要です。

永久歯への交換直後の歯は、エナメル質が未熟な状態であり、外部刺激の影響を受けやすい状況です。ホワイトニング剤による刺激が、歯や歯根の発育に影響を及ぼす可能性が考えられます。

このような理由から、多くの歯科医療機関では18歳未満の患者様へのホワイトニング施術を推奨していません。

ホワイトニングを受けるのにおすすめのタイミング

矯正治療とホワイトニングを組み合わせる際、その実施時期は治療効果に大きな影響を与えます。

最も効果的な時期とされるのは、矯正治療の後期段階または保定期間中です。歯列が整い始めた時点でホワイトニングを開始することにより、最大限の効果を得ることが可能となります。

矯正治療初期においては、歯の位置が安定していないため、ホワイトニング剤の均一な浸透が困難で、望ましい効果が得られにくい傾向があります。また、歯の移動に伴う不快感が強い時期でもあり、ホワイトニングによる刺激で更なる違和感を生じる可能性も存在します。

特に保定期間中のホワイトニングは推奨されます。この時期は歯の位置がほぼ安定しており、痛みもほとんど感じられない状態となっています。また、歯列が整った状態であることから、ホワイトニング剤の均一な浸透が期待でき、美しい仕上がりを実現できます。特に表側矯正を選択された場合、矯正装置除去後にホワイトニングを実施することで、むらのない美しい歯色を獲得することができます。

歯科矯正とホワイトニング、タイミングと選び方がポイント

矯正治療中のホワイトニングは、選択する矯正方法により実施可能性が異なります。マウスピース矯正や裏側矯正では並行実施が可能ですが、表側矯正の場合は矯正完了まで待機が必要となります。

最も効果的なタイミングは、歯列が整いつつある矯正後期や保定期間中です。この時期であれば、ホワイトニング剤の均一な塗布が可能となり、美しい仕上がりを期待できます。ただし、強度の痛みの発生可能性や、相応の費用負担など、考慮すべき点も存在します。

船堀ガーデン歯科・矯正歯科では、矯正治療とホワイトニング、それぞれの専門医が緊密に連携しながら治療を進めています。

矯正治療中のホワイトニングをご検討の方は、まずは無料カウンセリングにてご相談ください。

患者様に最適な治療プランを提案させていただきますので、ぜひ船堀ガーデン歯科・矯正歯科のホワイトニングをご検討ください。

この記事を監修した人

監修者の写真

船堀ガーデン歯科 矯正歯科 院長

三宅 雄一郎
(みやけ ゆういちろう)

東京医科歯科大学歯学部歯学科を卒業。ワタナベ歯科医院へ6年間勤務医として数多くの症例に携わり、歯科治療技術を研鑽。2020年5月、「船堀ガーデン歯科 矯正歯科」を開院。
一般歯科だけではなく、矯正歯科治療にも力を入れており、2022年にはインビザライン社から功績を認められ、インビザラインGo ゴールドプロバイダーを受賞。地域に密着し、「見てわかる」をモットーに丁寧でわかりやすい治療を提供している。