ホワイトニングで後悔することはある?起こりうるリスクとは
ホワイトニングをして、後悔しないか不安を抱えていませんか?もし、避けられるリスクがあるなら、あらかじめ対処したいと考える方もいるでしょう。
本記事では、ホワイトニングをして後悔しないために知っておきたいホワイトニングのリスクや避けるべき人の特徴について解説します。さらに、ホワイトニングのリスクを軽減するポイントについてもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
目次
ホワイトニングの基本情報
ホワイトニングを受ける前には、基本情報を押さえておきましょう。
はじめに、ホワイトニングで歯が白くなる仕組みやホワイトニングの種類、効果が実感できるまでの期間について解説します。
歯が白くなる仕組み
歯科医院で行うホワイトニングでは、過酸化水素や過酸化尿素を含む薬剤を使用します。薬剤を歯の表面に塗ると、歯の表面にある「エナメル質」を通過し、歯の内部にある色素に作用します。そこで、薬剤が化学反応によって色素を分解し、色のない分子に変化させることで、歯が透明感を増して白く見えるようになるのです。また、施術中に光を当てることで、化学反応が活性化され、薬剤の効果が高まります。
種類
ホワイトニングには、いくつかの種類があります。代表的なのが、歯科医院で行う「オフィスホワイトニング」と自宅で行う「ホームホワイトニング」です。オフィスホワイトニングは強力な薬剤と光照射を併用するため、短時間で効果を得られます。また、ホームホワイトニングは専用のマウスピースと低濃度の薬剤を用いて少しずつ歯を白くする方法で、持続性が高いのが特徴です。
さらに、歯科医院以外のサロンなどで行うホワイトニングとして、歯の汚れを浮かせることで自然な白さを引き出す「ホワイトケア」などがあげられます。
効果が実感できるまでの期間
ホワイトニングの効果を実感できるまでの期間は、施術方法によって異なります。
ホームホワイトニングにおいて、効果を感じるまでの目安は約2週間です。毎日2〜3時間ほど専用のマウスピースを装着することで、1ヶ月程度で理想的な白さに近づくとされています。ただし、歯の着色が強い場合は、さらに期間がかかることもあるでしょう。
一方、歯科医院で行うオフィスホワイトニングであれば、数回の施術で効果を実感できる場合もあります。
メリット
ホワイトニングにはさまざまなメリットがあります。まず、清潔感がアップする点です。歯が黄ばんでいると、顔全体の印象が暗くなりがちですが、歯が白くなると清潔で明るい印象を与えられます。特に、人前で話す機会が多い方や就活を控える方にとっては、好印象を与えるためにもホワイトニングは効果的です。
また、笑顔に自信が持てることも大きなメリットです。歯の黄ばみが気になると、笑うときに口元を隠したり、笑顔がぎこちなくなったりすることがありますが、ホワイトニングで白い歯になることで、堂々と笑顔を見せられるようになるでしょう。
ホワイトニングで後悔することはある?
ホワイトニングを受けて後悔につながるリスクは以下のとおりです。
・リスク①思うような効果が出ない可能性がある
・リスク②歯茎に刺激を与える
・リスク③歯にしみて痛みを感じる
・リスク④歯の表面が荒れる
それぞれのリスクについて、詳しく解説します。
関連記事:ホワイトニングによる知覚過敏の原因とは?対処法も紹介
リスク①思うような効果が出ない可能性がある
ホワイトニングでは期待したほどの効果を得られない可能性があります。ホワイトニングの効果には個人差があり、歯の着色の程度などによって結果が異なるためです。例えば、歯科医院で行うオフィスホワイトニングでは1回で「白くなった」と感じる方もいますが、場合によっては複数回施術を受けてようやく満足できる白さを実現できることもあるでしょう。
また、ホワイトニング後に部分的な色ムラが生じるケースもあり、「ホワイトスポット」や「バンディング」と呼ばれる白い斑点や縞模様が現れることがあります。これはもともとの色ムラがホワイトニングによって目立ってしまうことが原因です。しばらくすると目立たなくなるケースも多いですが、「期待した仕上がりにならなかった」と感じられる方もいるかもしれません。
リスク②歯茎に刺激を与える
ホワイトニングのリスクのひとつに、歯茎に刺激を与えることがあげられます。歯科医院でのホワイトニング施術では、薬剤が歯茎に直接触れないような保護処置が施されますが、万が一薬剤が歯茎に付着すると、ピリピリとした痛みや刺激を感じることがあります。通常、数時間から1日ほどで治まりますが、不快感を伴うことから後悔につながる場合もあるかもしれません。
また、ホームホワイトニングにおいても、マウスピースに薬剤を入れすぎた結果、歯茎にまで薬剤が広がり、口の中や喉に刺激を感じるケースがあります。
リスク③歯にしみて痛みを感じる
ホワイトニングの施術後、一時的に歯がしみて痛みを感じる場合があります。ホワイトニングに使用する薬剤が歯の表面の「ペリクル」と呼ばれる保護膜を剥がすことで、冷たいものや熱いものを食べたときの温度変化に敏感になるためです。このしみる感覚は、1日ほどで回復するケースがほとんどですが、強い知覚過敏として残る場合も。
さらに、歯にすでにダメージがある場合、ホワイトニング剤が歯の内側の「象牙質」にまで浸透し、より強い痛みや知覚過敏を引き起こすことがあります。
リスク④歯の表面が荒れる
ホワイトニングでは過酸化水素や過酸化尿素などの薬剤を使用し、歯を白くするために歯の表面を覆っている「ペリクル」という保護膜を一時的にはがします。このペリクルが剥がれると、エナメル質がざらつき、歯の表面が荒れたような違和感を覚えることがあるでしょう。
ホワイトニングの施術から12〜48時間ほど経過しペリクルが再生されることで徐々に解消されますが、施術直後に「歯が荒れた」と感じるため、ホワイトニング後に後悔する原因となることがあります。
後悔しないために覚えておきたい!ホワイトニングを避けるべき人
ホワイトニングの施術では薬剤や光を使用するため、施術を控えた方がよい人もいらっしゃいます。ホワイトニングで後悔しないために、以下に該当する方はホワイトニングを控えてください。
妊娠・授乳中の方
ホワイトニング剤の成分が母体や母乳を通じて赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性が懸念されているため、妊娠・授乳中の方はホワイトニングを控えましょう。
また、妊娠中はホルモンバランスの変化によって口内環境が不安定になりやすく、歯や歯茎のトラブルが増える傾向にあります。産後は子育てに追われて治療の時間がとりにくい場合も多いため、ホワイトニングは出産後・授乳が終わってから検討するのがよいでしょう。
光線アレルギーのある方
光線アレルギーの方は、「オフィスホワイトニング」を避けましょう。オフィスホワイトニングでは、歯を白くする効果を高めるために、薬剤を塗布した歯に光を照射します。この光は通常の紫外線とは異なり、光線アレルギーに直接影響を与えるものではありませんが、アレルギーを持つ方にとっては肌や体への刺激となりかねません。
「ホームホワイトニング」であれば光の照射を必要としないため、光線アレルギーのある方でも問題なく施術を行えます。
知覚過敏のある方
知覚過敏のある方は、ホワイトニング施術を行うことで、症状が悪化する恐れがあります。先述した通り、ホワイトニングでは歯の表面を覆う「ペリクル」と呼ばれる保護膜を剥がすため、歯が外部刺激に敏感になりやすい状態になりがちです。知覚過敏がある場合は、完治するまでホワイトニングを控えた方がよいでしょう。
強い嘔吐反射がある方
強い嘔吐反射がある方は、ホームホワイトニングでの施術は難しいかもしれません。マウスピースを装着したときに嘔吐が誘発される可能性があるからです。そのため、歯面清掃や開咥器の使用が問題なければ、オフィスホワイトニングが推奨されます。
無カタラーゼ症の方
無カタラーゼ症の方は、ホワイトニングを受けられません。無カタラーゼ症とは、過酸化水素を分解する酵素である「カタラーゼ」を欠損している先天的な病気のことです。無カタラーゼ症の方が過酸化水素によるホワイトニングを受けてしまうと、体内で過酸化水素が分解されず口腔内が荒れるなど重大なトラブルにつながる恐れがあります。
人工の歯がある方
人工歯は、天然の歯と構造が異なるため、ホワイトニングでは白くなりません。人工歯を白くしたい場合には、歯科医院でのクリーニングやホワイトコートなどが推奨されますが、これらの方法も一時的な効果しか得られません。人工歯を白く保ちたい方は、白さを維持しやすいセラミック素材の人工歯を選ぶ必要があります。
未成年の方
歯へのダメージや成長への悪影響が懸念されるため、ホワイトニングが実用化された当初は未成年へのホワイトニングは禁止されていました。しかし近年では、薬剤や機材の開発が進んだことで、高校生や中学生でもホワイトニングを受けられるようになっています。
ただし、歯の成長具合によってはホワイトニングができないケースもあるため、施術前に歯科医と相談することをおすすめします。
ホワイトニングのリスクを軽減させるポイント
ホワイトニングをして後悔しないためには、リスクを軽減させるポイントについて理解しておくことも大切です。
ここからは、後悔しないために実践したいリスク軽減のポイントを解説します。
ポイント①歯科医院でホワイトニングを受ける
歯科医院でのホワイトニングでは、歯科医が事前に口内をチェックし、患者ごとに施術が適切かを判断しながら施術を進められます。また、施術中にしみたり痛みが生じたりした場合も、適切な対応が可能です。
さらに、歯科医院では漂白効果の高い「過酸化水素」や「過酸化尿素」などのホワイトニング剤を使用するため、期待した効果を得られる可能性が高まります。
ポイント②カウンセリングで心配事をなくしておく
ホワイトニングにおいて心配事がある場合には、カウンセリングであらかじめ確認しておくとよいでしょう。確認すべきポイントは以下のとおりです。
・ホワイトニング施術を受けられるか
・歯の黄ばみの原因はなにか
・現在の歯の色合いと目標とする歯の色合い
・目標とする色合いを実現するまでに必要な費用と期間
・クリーニングなど他に必要な施術があるか
ポイント③施術前に色を確認する
施術前には、歯科医に現在の歯の色を確認してもらいましょう。施術前に歯の色調をチェックすることで、ホワイトニングによって得られる効果や、色ムラが出やすい部分を事前に把握できます。あらかじめどのような効果を得られるか把握できていると、施術後に「想像と違う仕上がりだった」と感じるリスクを減らせるでしょう。また、施術前に色を記録しておくことで、ホワイトニングの効果を客観的に確認でき、色の変化が実感しやすくなります。
ポイント④痛みを感じたら我慢せずに伝える
ホワイトニングの施術では、薬剤が歯茎に触れると、痛みを感じることがあります。歯茎には保護剤が塗布される場合もありますが、痛みを感じたら我慢せずに歯科医に伝えることが大切です。施術中は会話が難しいため、手を挙げるなど痛みを伝えるサインをあらかじめ確認しておきましょう。
ポイント⑤生活習慣に気を配る
ホワイトニングのリスクを軽減するためには、生活習慣に気を配ることも大切です。ホワイトニング後は歯が一時的に色素を吸収しやすくなるため、特に施術後24〜48時間はカレーやチョコレート、赤ワイン、紅茶などの色の濃い食品や飲料は避けましょう。また、タバコも歯にヤニが付着する恐れがあるため、できるだけ控えるのがよいでしょう。
さらに、毎日の歯磨きやメンテナンスも歯の白さを維持するために大切な役割を担います。食後には丁寧に歯を磨き、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けてください。研磨剤の入った歯磨き粉は歯の表面を傷つけ、かえって色素が沈着しやすくなるため避けましょう。
ホワイトニングのリスクを理解して、適切に対処しよう
ホワイトニングでは、思うような効果が得られなかったり、歯茎への刺激や知覚過敏が現れたりとさまざまなリスクがあります。また、無カタラーゼ症などホワイトニングを避けるべき人もいるため、注意が必要です。
しかし、歯科医院でホワイトニングを受けたり、カウンセリングで相談したりと適切に対処することで、後悔する可能性は低くなるでしょう。
船堀でホワイトニングを受けるなら、ぜひ船堀ガーデン歯科・矯正歯科のホワイトニングをご検討ください。
この記事を監修した人
船堀ガーデン歯科 矯正歯科 院長
東京医科歯科大学歯学部歯学科を卒業。ワタナベ歯科医院へ6年間勤務医として数多くの症例に携わり、歯科治療技術を研鑽。2020年5月、「船堀ガーデン歯科 矯正歯科」を開院。
一般歯科だけではなく、矯正歯科治療にも力を入れており、2022年にはインビザライン社から功績を認められ、インビザラインGo ゴールドプロバイダーを受賞。地域に密着し、「見てわかる」をモットーに丁寧でわかりやすい治療を提供している。
【略歴】
- 東京医科歯科大学歯学部歯学科 卒業
- ワタナベ歯科医院勤務
- ワタナベ歯科医院勤務
【メディア取材記事】