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出っ歯の矯正治療の種類と期間と費用などの総まとめ

歯列矯正で上顎前突といわれる、いわゆる出っ歯を治したいと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。ある程度の出っ歯であれば可愛い印象を抱く方もいると思いますが、重度になるとやはり改善したいと思う方が多いでしょう。結論から述べると、出っ歯は歯列矯正で改善できます。
そこで本記事では、出っ歯の矯正治療の種類や期間費用などを詳しく解説します。

 

 

出っ歯(上顎前突)がもたらす心身両面への悪影響

出っ歯は見た目に影響を及ぼすだけではなく、口腔内の健康にも悪影響があります。具体的な悪影響としては以下の7つです。

  • ・横顔の審美障害
  • ・口ゴボ
  • ・アデノイド顔貌
  • ・奥歯喪失と顎関節症リスク
  • ・虫歯と歯周病リスク
  • ・転倒による前歯の破損リスク

 

出っ歯は見た目、身体にさまざまな悪影響があるため、矯正できるのであれば早めにすることをおすすめします。

横顔の審美障害

まずは、横顔の審美障害です。実際、出っ歯であるがゆえ、自分の横顔が気になる方は多いのではないでしょうか。これは、出っ歯だと上手に口を閉じることができないのが原因です。口をうまく閉じられないため、顎がないように見えてしまったり、顎に梅干しができてしまったりします。ただし、あくまで出っ歯が原因であるため、歯列矯正で治すことが可能です。実際、出っ歯を解消することで、横顔が美しくなった方も多くいます。

口ゴボ

続いてが口ゴボです。口ゴボは歯科用語では上顎前突といい、専門用語ではありません。インターネット上で広まった言葉です。出っ歯は、上の前歯が下の前歯よりも大きく突出しているため、口を閉じると口元が前に出てしまいます。そのような横顔を口ゴボと呼んでいます。先ほど紹介した横顔の審美障害にも、口ゴボが含まれます。美しいとされる横顔は、Eラインです。Eラインとは、鼻と顎を直線で結んだときに、口元が内側にある状態です。鼻と顎を指で結び、口がぶつからなければ理想的なEラインといえます。

アデノイド顔貌

続いて、アデノイド顔貌です。アデノイド顔貌とは、口が前に出ている状態のことです。口ゴボと同じ意味で使われることもありますが、口ゴボと同じように疾患の名前ではなく、明確な定義もありません。なお、アデノイドとは、喉の奥と鼻の奥に突き当たるリンパ組織のことで、呼吸の際に入ってくる細菌やウィルスの侵入を防ぐ重要な器官です。この器官は幼少期の口呼吸によって肥大化します。そしてアデノイドが肥大化すると、鼻呼吸がしにくくなり、口呼吸によって口が乾燥し、細菌が増殖する原因となるのです。その結果、口臭や虫歯の原因となったり、歯並びが悪くなったりと、さまざまな悪影響がみられます。

奥歯喪失と顎関節症リスク

続いては、奥歯喪失と顎関節症のリスクがあります。出っ歯になると、前歯で食べ物を噛むのが難しくなり、奥歯で食事をすることになります。その結果、奥歯へ強い負担がかかり、奥歯喪失のリスクが高くなるのです。奥歯を失うと、正しい噛み合わせが維持できなくなり、本来の顎の位置もわからなくなってしまいます。そうなると顎関節症を発症し、日常生活にさまざまな悪影響が及びます。すでに口を大きく開けて音がなったり、痛みを感じたりする場合は、顎関節症かもしれません。

虫歯と歯周病リスク

出っ歯は、虫歯と歯周病リスクも引き起こします。出っ歯だと口が閉じにくく、口呼吸になってしまいます。その結果、口の中が渇き、歯周病や虫歯などを引き起こします。唾液は、口臭の予防や口内の健康を保つのに必要なものです。
出っ歯は見た目に影響があるだけではなく、このように虫歯や歯周病のリスクも考えられます。

転倒による前歯の破損リスク

続いては、転倒による前歯の破損リスクです。本来、正しい噛み合わせであれば、転んだときに前歯が破損する可能性は低いものです。しかし、出っ歯であると前歯だけが出ているため、転んだときに自然と破損するリスクがあります。前歯は見た目にも大きく影響するため、破損リスクはできれば抑えたいものです。ただし、このようなリスクも矯正をすることで改善されます。

咀嚼不良による胃腸への負担

出っ歯は正しい噛み合わせではありません。そのため、食べ物をしっかりと噛むことができず、胃腸への負担がかかります。出っ歯は見た目だけに悪影響があると思われがちですが、胃腸への負担もあるため、できるだけ早く改善するのが望ましいです。

関連記事:インビザラインで出っ歯治療はできる?メリット・デメリット

出っ歯の原因

ここでは、出っ歯になる原因を解説します。出っ歯になるのにはいくつかの原因があり、具体的に以下の4つです。

  • ・遺伝的要因
  • ・歯が大きい
  • ・指しゃぶり
  • ・舌癖

 

現在、出っ歯で悩んでいる方は、これらのことが原因となっている可能性があります。また、現在出っ歯でなくとも、以上に当てはまる癖がある方は、要注意です。歯は常に動き続けているため、出っ歯になる恐れがあります。それでは実際に、それぞれの原因を詳しく紹介します。

遺伝的要因

まずは遺伝的要因です。出っ歯を含め、歯並びは遺伝をするものです。親や家族が出っ歯である場合は、子供も同じように出っ歯になる可能性があります。実際、出っ歯の方は両親のどちらか、もしくは親戚に出っ歯の方がいる心当たりはありませんか?もしもいる場合は、出っ歯が遺伝していることが考えられます。ただし、遺伝が100%原因で出っ歯になるわけではありません。親が出っ歯でなくとも、後に紹介する2つのことが原因で出っ歯になることがあります。

歯が大きい

続いては、歯が大きいことが原因です。前歯が大きいと、上顎に歯を並べるのが難しくなります。その結果、歯が顎に収まりきらず、自然と歯が前に出てしまうのです。なお、歯の大きさも、遺伝的要因が関係しています。
とはいっても、出っ歯が原因で、歯が大きく見えてしまうことがあります。前歯が横幅9mmを超えていれば大きいといえますが、9mm以下であれば大きいといえません。他にも、前歯の隣の歯が小さいため、相対的に大きく見えていることも考えられます。

指しゃぶり

続いては、指しゃぶりです。幼少期に指しゃぶりをしていた方は、出っ歯になりやすいです。出っ歯になる理由としては、指を喋ると上の前歯に強い圧力がかかるためです。指しゃぶりのほか、おしゃぶりも出っ歯の原因となるため、注意してください。
これらの癖があると、出っ歯以外にも噛み合わせが悪くなり、歯並びが乱れる原因になります。指しゃぶりやおしゃぶりは、3歳までには止めるようにしましょう。3歳を超えた指しゃぶりは、悪影響が大きいためです。

舌癖

続いては、舌の癖です。本来、舌の位置は前歯の後のくぼんだ位置です。舌の位置が前歯を押し出す形で後ろについてしまったり、下顎にくっついてしまったりしていませんか?この舌の位置は、正しくありません。このような位置に舌があると、舌で歯を前に押してしまい、出っ歯の原因となります。舌の癖がある方は、たとえ歯列矯正をして歯並びが正常になったとしても、高い確率で後戻りが起きます。すでに矯正済みの方はもちろん、これから矯正治療を受ける方は、正しい位置に舌を置きましょう。矯正歯科によっては、舌癖の指導を行っていますので、そちらを受けるのもおすすめです。

関連記事:失敗しない矯正歯科の選び方を教えます!このポイントを抑えよう


出っ歯を治す矯正治療

このように、出っ歯は見た目でも歯の健康にも悪影響があるため、治すのが望ましいです。出っ歯を治すには歯列矯正が効果的です。ただし、歯列矯正といってもさまざまな種類があります。大まかに分けて以下の6つに分けられます。

  • ・マウスピース矯正
  • ・ワイヤー矯正
  • ・インプラント矯正
  • ・セラミック矯正
  • ・インビザライン矯正
  • ・手術による矯正

 

一括りに矯正といっても、矯正方法ごとでメリットとデメリットは異なります。歯列矯正を受ける方は、これから紹介する矯正方法を参考にしてください。

マウスピース矯正

まずはマウスピース矯正です。マウスピース矯正は、近年出てきた矯正方法です。ワイヤー矯正よりも、採用している矯正歯科医は限られます。マウスピース矯正の特徴は、ワイヤー矯正にはないメリットがあることです。ここではメリットとデメリットに分けて詳しく解説します。

メリット

マウスピース矯正の主なメリットは、以下の5つです。

  • ・治療中のトラブルが起こりにくい
  • ・取り外し可能
  • ・目立ちにくい
  • ・食事・歯磨きがしやすい
  • ・痛みが弱い

 

従来の歯列矯正方法は、痛い・目立つといったイメージを抱いている方も多いのではないでしょうか。事実、一般的な矯正方法であるワイヤー矯正は、人によっては強い痛みを感じるうえ、表側であれば目立ってしまいます。さらに自分で取り外しができないため、管理も大変です。
一方、マウスピース矯正であれば、マウスピースで矯正をするため取り外しができ、食事、歯磨きに影響はありません。さらに透明であるため、周囲から気づかれにくいです。
ワイヤー矯正よりも痛みが弱いため、怖いといった方でも安心して治療を受けられます。
また、矯正装置やワイヤーが歯茎に刺さったりすることもなく、口内トラブルも起こりにくいメリットがあります。

デメリット

マウスピース矯正は取り外しができたり、目立ちにくかったりと、見た目のメリットが多くある一方で、デメリットもあります。
具体的なデメリットは、主に以下の3つです。

  • ・装着時間を守らないと歯が動かない
  • ・適応される症例が限られる
  • ・医師によって技術に差がある

 

最も歯を動かせるのは、ワイヤー矯正です。マウスピース矯正は歯を動かせる範囲が限られており、対応できる症例が限られます。特に歯のスペースが不十分な方や、歯の乱れがひどい方が、マウスピース矯正で治療するのは困難です。また、たとえマウスピース矯正ができたとしても、装着時間を守らないと歯は動きません。マウスピース矯正は自分で取り外しができるのがメリットですが、装着時間は必ず守るようにしてください。さらに、マウスピース矯正は近年導入された矯正方法となっており、認知度はまだまだ低いものです。
そのため、医師によって技術が大きく異なります。

治療期間

マウスピース矯正の矯正期間は、2ヶ月から3年程度です。治療期間の幅が広い理由は、従来のワイヤー矯正に比べて弱い力で歯を動かすことと、治療対象となる歯で期間が大きくことなるためです。気になる箇所のみの治療となれば、全体を動かす必要はないため期間が短縮されます。 しかし、部分矯正ができるのは歯並びの乱れが軽度の方です。スペースを十分に確保できない方は、部分矯正が難しくなります。とはいっても、すべてのケースで治療が難しいわけではないため、まずは相談してみてください。

費用

マウスピース矯正は他の歯列矯正に比べて、費用が抑えられているものもありますが、歯並びの状態によって費用が変わってきます。
理由としては、歯並びの乱れによって必要となるマウスピースの枚数が異なるためです。軽度であれば10万円台で治療できますが、重度となれば30万円、クリニックによってはさらにかかることもあります。とはいっても、他の矯正方法より安価に治療が可能です。

  • ・軽度:10万円〜15万円
  • ・中度:15万円〜20万円
  • ・重度:20万円〜30万円

 

ワイヤー矯正

続いてはワイヤー矯正です。ワイヤー矯正は、みなさんがイメージする通りの矯正方法で、歯に矯正装置をつけて銀色のワイヤーを通すものです。とはいっても、近年では種類が豊富で目立ちにくいワイヤー矯正もあります。ここではワイヤー装置のメリットとデメリットを見分けて詳しく解説します。

関連記事:インビザライン矯正とワイヤー矯正どっちを選ぶべき?

メリット

ワイヤー矯正のメリットは、主に以下の5つです

  • ・対応できる症例が幅広い
  • ・取り外しができないため管理が苦手な人でも安心
  • ・マウスピース矯正に比べて歯の移動が早い
  • ・細かい調整ができる

 

ワイヤーでの矯正方法は、対応できる症例が非常に幅広いです。そのため、スペースが不十分であったとしても、抜歯をして細かい調整ができます。さらに取り外しができないため、管理が苦手な人でも安心です。取り外しができるからこそ、矯正装置を外しっぱなしにする方もいるでしょう。実際、マウスピース矯正でそのような患者は少なくありません。一方、ワイヤー矯正であれば取り外しができないため、来院さえすれば治療は進んでいきます。

デメリット

ワイヤー矯正は歯を大きく動かすことができるものの、デメリットもあります。
具体的なデメリットは以下の4つです。

  • ・痛みが強い
  • ・目立ってしまう
  • ・装置が外れてしまうことがある
  • ・歯磨きがしにくい

 

ワイヤー矯正は取り外しができないからこそ、歯磨きや食事に影響してしまいます。ワイヤー矯正中は、歯が気になって食事を楽しめない方も少なくありません。また、裏側矯正を除いて、表側の矯正装置はどうしても目立ってしまいます。近年は、透明な装置やワイヤーもありますが、それでもマウスピース矯正よりも目立ちます。痛みに関しては慣れますが、最初のうちは痛みが強いものです。痛みを気にする方、痛みに弱い方にとっては、大きなデメリットと感じるでしょう。

治療期間

基本的に治療期間は、全顎治療のほうが長くなっています。具体的には、1年から3年ほどかかります。それに対して、部分治療の治療期間は数カ月から1年ほどです。部分治療が短い理由としては、大きな歯の動きを必要としないためです。注意点として、部分矯正ができる方は限られます。早く治療を終えたいと考え、部分矯正を選択する方もいますが、基本的には噛み合わせに問題のない方が選択できる治療です。すべての方が部分治療をできるわけではないため、注意してください。

全顎治療 1〜3年
部分治療 数ヶ月〜1年ほど

費用

ワイヤー矯正の費用は、大まかに表側か裏側なのかによって大きく異なります。一般的に高額なのは、裏側の全体矯正です。費用は120万円から150万円となっており、60万円から120万円で治療できる表側とは大きな差があります。 裏側矯正は周囲に気づかれにくいメリットがあるものの、費用が高いため、予算が限られている方は表側矯正がおすすめです。また、表側矯正といっても、近年では目立ちにくい装置もあります。周囲の目線が気になるのならば、そのような装置を選ぶのも1つの手段です。

ワイヤー矯正(表側) 全体矯正 60万円〜120万
部分矯正 20万円〜40万円
ワイヤー矯正(裏側) 全体矯正 120万円〜150万円
部分矯正 40万〜

インプラント矯正

続いては、インプラント矯正です。インプラント矯正とは、歯科矯正用の小さなネジを歯茎に挿入し、それを固定源として矯正する方法です。
インビザラインや、マウスピース矯正同様、インプラント矯正も注目を集めている矯正方法です。ここではメリットとデメリットに分けて詳しく紹介します。

メリット

インプラント矯正の主なメリットは、以下の5つです。

  • ・歯を大きく動かせる
  • ・外科手術の必要がない
  • ・抜歯をしなくても済む
  • ・難しい症例にも対応できる
  • ・治療期間の短縮が期待できる

 

インプラント矯正は顎の骨にネジを埋め込みますが、大がかりな手術は必要ありません。インプラントを埋めること自体は数分程度で行うことができ、痛みや出血はほとんどありません。とても簡単にできるため、痛みが怖い方でも安心です。また、インプラントは固定源として利用するため、歯を大きく動かすことができ、抜歯をしなくても済む可能性があります。

デメリット

インプラント矯正はメリットばかりではありません。以下のようなデメリットもあります。

  • ・必ずしもすべてのケースに必要な訳では無い
  • ・インプラントが目立ちやすい
  • ・口の中に違和感を覚えやすい
  • ・費用がかさむ
  • ・インプラントが脱落することがある

 

インプラントは歯茎に埋め込まれますが、その際に脱落することがあります。これは、歯茎の状態によってはアンカースクリューが安定しないためです。さらに近年、インプラント矯正を行いたがる患者も増えていますが、必ずしも全ての症例で効果を発揮するわけではありません。インプラントがなくとも、十分対応できるケースはあります。他にも、インプラントを挿入することで口の中で違和感を覚えやすかったり、費用がかかったりするのもデメリットです。

治療期間

インプラントの治療期間は、ワイヤー矯正のみに比べて半年から9ヶ月ほど期間が短縮されます。これはインプラントによって、効率よく歯を動かせるためです。ただし、全てのケースで治療期間が短縮されるわけではないため、注意してください。

費用

インプラントの矯正費用は、インプラント1本あたり2万円〜15万円と、クリニックによってかなり差があります。これに加えて矯正装置の費用がかかります。そのため、総額すると表側矯正でも100万円前後はかかります。
ただし、何度も述べているように、すべてのケースでインプラント矯正が適しているわけではありません。 インプラント無しで対応できるケースもありますので、担当医と話し合ったうえで決めてください。

セラミック矯正

続いてはセラミック矯正です。
セラミック矯正とはセラミックでできた被せ物を使って、歯並びを整える方法です。ワイヤー矯正やセミラック矯正とは異なり、自分の歯を動かすものではありません。
セラミック矯正のメリットとデメリットに分けて詳しく解説します。

メリット

セラミック矯正の主なメリットは、以下の5つです。

  • ・治療期間が短い
  • ・見た目を気にする必要がない
  • ・痛みがない
  • ・費用を抑えられる

 

セラミック矯正は実際に歯を動かすわけではないため、短期間で治療ができます。そのため、従来の矯正方法のように年単位で治療をする必要がなく、見た目を気にする必要もありません。さらにセラミックは保険が効かないものの、トータルで考えてもワイヤー矯正より比較的安価で治療できます。

デメリット

セラミック矯正のデメリットは、主に以下の3つです。

  • ・自分の歯ではなくなる
  • ・虫歯・歯周病のリスクが高くなる
  • ・ケアをしないと作り直しになる

 

セラミック矯正は短期間で終わるものの、自分の歯を犠牲にする必要があります。一度失った歯を元に戻すことはできません。さらにセラミック矯正は被せ物であり、歯と歯茎の間に隙間ができてしまいます。そのため、汚れが溜まりやすく、虫歯・歯周病のリスクが高くなります。セラミックはしっかりとケアをすれば10年以上持ちますが、ケアを行わないと作り直しとなり、その際は同じ金額がかかります。これらのリスクを踏まえて、セラミック治療をするか考えましょう。

治療期間

セラミック治療にかかる期間は1ヶ月から2ヶ月ほどといわれています。歯の状態や治療する本数によっても変わりますが、ワイヤー矯正よりも治療期間を大幅に短縮できます。セラミック矯正の治療期間が短い理由としては、自分の歯を動かすわけではないためです。

費用

セラミックの矯正費用は、素材によって大きく異なります。どの素材を提供しているかはクリニックによって大きく異なるものの、1本8万円〜15万円程度です。

オールセラミック 8万円~15万円
ハイブリッドセラミック 4万円~12万円
メタルボンド 8万円~15万円

これに加えて、調整料や仮歯の費用が発生します。注意点として、これらはあくまで大まかな費用です。実際の料金はクリニックによって異なります。

インビザライン矯正

続いては、インビザライン矯正です。
インビザライン矯正は、透明のマウスピースを使用して矯正する方法です。先に紹介したマウスピース矯正よりも、幅広い症例に対応しています。それぞれのメリットとデメリットを解説します。

メリット

インビザライン矯正の主なメリットは、以下の5つです。

  • ・目立ちにくい
  • ・取り外しができる
  • ・治療中のトラブルが起こりにくい
  • ・食事・歯磨きがしやすい
  • ・マウスピースよりも幅広い症例に対応している

 

基本的にインビザライン矯正のメリットは、マウスピース矯正と同じです。取り外しができるため、食事、歯磨きがしやすくなっています。さらにマウスピースは透明であるため、目立ちにくくなっています。マウスピース矯正と大きく異なる点は、症例が幅広いことです。ただし、インビザラインができる歯科医は限られています。

デメリット

インビザライン矯正のデメリットは、主に以下の3つです。

  • ・装着時間を守る必要がある
  • ・適応される症例が限られる
  • ・医師によって技術に差がある

 

基本的にはマウスピース型の矯正と同じデメリットです。装着時間を守らなければ歯を動かすことができず、治療が終わりません。さらにワイヤーよりも適用される症例が限られます。また、近年導入された矯正方法であるため、技術力のある医師は限られています。

治療期間

インビザライン矯正にかかる期間は、全体矯正で2年から3年が一般的です。短期間で終わったとしても1年半はかかります。 部分矯正であれば、半年程度から長くて1年程度です。ただし、これらはあくまで歯を移動する矯正期間のみです。矯正期間終了後は、歯を保定する保定期間に移ります。保定期間はインビザライン矯正に限らず、ワイヤー矯正でも行います。
保定期間は一般的に2年前後ですが、歯は後戻りのリスクが一生あるといわれているため、基本的にはずっとしておくものと考えておきましょう。

費用

インビザラインの費用は、部分矯正で30万円〜40万円、全顎矯正で70万円〜100万円前後です。
ただし、実際の金額はクリニックによっても大きく異なります。これらはあくまで参考程度にしてください。実際にいくらの費用がかかるかは、カウンセリングで聞くようにしてください。

全顎治療 70万円〜100万円
部分治療 30万円〜40万円

手術による矯正

最後が手術による矯正です。必ずではありませんが、顎変形症と判断された方は手術を伴うことがあります。これは、外科手術をしないと正しい噛み合わせにできないためです。
ここでは、手術による矯正のメリットとデメリットを解説します。

メリット

手術による矯正のメリットは、主に以下の2つです

  • ・治療期間の短縮ができる
  • ・見た目を大きく改善できる

 

歯列矯正を受ける方の中には、顎が出ている受け口になっていたり、反対に上顎が前に出ていたりと、悩んでいる方もいるでしょう。そのような場合、歯列矯正だけで治すのは難しいケースがあります。そのときに効果的なのが、手術による矯正です。骨格の問題を改善するため、見た目に大きな変化が見られます。そのため、顔がコンプレックスだった方も、施術後に自信を持てる可能性があります。さらに手術で骨格の問題を改善するため、通常の歯列矯正よりも治療期間が短くなるのもメリットです。

デメリット

手術による矯正のデメリットは、主に以下の5つです。

  • ・術後の噛み合わせが不安定になる
  • ・治療を受けられる医院が少ない
  • ・口や喉に違和感が生じる可能性がある

 

全身麻酔をして手術をするため、やはり不安を覚える方も多いです。また、矯正装置を付けるため、ワイヤー矯正同様、口や喉に違和感が生じる可能性があります。さらに手術ができる病院は限られており、自身が望んだ病院で治療できるとは限りません。また術後の噛み合わせが不安定になるリスクもあり、これらを踏まえたうえで検討する必要があります。

治療期間

外科手術による治療期間は術前矯正で1年〜2年、そして入院と手術で2週間〜3週間です。さらに術後の細かい調整を再度、矯正で行い、半年〜1年かかります。矯正終了後は、保定期間として2年前後の保定を行います。ただし、外科手術を伴う矯正は後戻りをする可能性が高いです。したがって、保定期間が終わっても、睡眠時だけでも保定するようにしてください。

術前矯正 1年〜2年
入院・手術 2週間〜3週間
術後矯正 半年から1年
保定期間 2年〜

費用

外科手術の治療費は、30万円前後です。これに加えて、外科手術に費用が発生します。高額療養費制度を利用すれば、自己負担額は40万円から55万円に抑えることが可能です。さらに治療費は医療費控除の対象となります。確定申告で医療費控除の申請をすれば、さらに数万円返ってくる可能性があります。手術による矯正は、他の調整方法とは異なり、保険適用となるのが大きな違いです。

出っ歯は見た目や身体への悪影響があるため、歯列矯正で早めに改善を

本記事では歯列矯正の出っ歯について紹介しました。出っ歯を治すには歯列矯正が効果的です。しかし歯列矯正といってもさまざまな種類があり、それぞれメリットとデメリットが異なります。治療方法が適しているかは、予算や自身が望む治療方法によって異なります。
まずは信頼できる先生に相談したうえで、具体的な治療を検討しましょう。

船堀の矯正歯科・船堀ガーデン歯科 矯正歯科では歯列矯正において、さまざまな症例に対応しています。
保険適用となる場合も、ならない場合も、カウンセリングやコンサルティングで適切な治療をご提案します。
歯列矯正治療をお考えなら、ぜひカウンセリングへとお越しください。


この記事を監修した人

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船堀ガーデン歯科 矯正歯科 院長

三宅 雄一郎
(みやけ ゆういちろう)

東京医科歯科大学歯学部歯学科を卒業。ワタナベ歯科医院へ6年間勤務医として数多くの症例に携わり、歯科治療技術を研鑽。2020年5月、「船堀ガーデン歯科 矯正歯科」を開院。
一般歯科だけではなく、矯正歯科治療にも力を入れており、2022年にはインビザライン社から功績を認められ、インビザラインGo ゴールドプロバイダーを受賞。地域に密着し、「見てわかる」をモットーに丁寧でわかりやすい治療を提供している。