大人でも矯正は遅くない?始める前に知っておきたい現実と注意点
目次

大人になってからの矯正治療・・・本当に遅くないのか?
「もう30代だけど、今から矯正しても遅いかな?」
そんな不安を抱えている方は少なくありません。実際、矯正治療は子どもの頃に済ませるものというイメージが強く、大人になってから始めることに躊躇してしまう方も多いでしょう。
しかし、結論から申し上げると**大人になってからの矯正治療は決して遅くありません**。むしろ、大人だからこそ得られるメリットも数多く存在します。
歯並びの悩みは見た目だけの問題ではありません。噛み合わせの乱れは、むし歯や歯周病のリスクを高め、顎の痛みや頭痛の原因になることもあります。長年のコンプレックスが解消されることで、表情に自信が生まれ、仕事やプライベートにも良い影響をもたらすケースも珍しくありません。
この記事では、大人の矯正治療について知っておくべき現実と注意点を、歯科医師の視点から詳しく解説します。治療のメリットやデメリット、費用や期間、そして後悔しないための選択基準まで、包括的にお伝えしていきます。

大人の矯正歯科は効果ある?見た目と噛み合わせの変化を徹底解説
大人になってから矯正治療を始めても効果はあるのか、見た目や噛み合わせがどのように変化するのかについて詳しく解説します。治療を検討している方の不安を解消する内容です。
大人が矯正治療を始める理由とは
近年、成人の矯正治療を希望される方が増えています。
その背景には、さまざまな理由があります。仕事で人前に出る機会が増えたことで口元が気になり始めた方、オンライン会議で自分の顔を見る機会が増えて歯並びが気になった方、子どもの頃に矯正する機会がなく長年のコンプレックスを解消したい方など、きっかけは人それぞれです。
見た目の改善だけではない矯正のメリット
矯正治療の目的は、単に歯並びを美しく見せることだけではありません。
歯列が整うことで、歯磨きがしやすくなり、むし歯や歯周病の予防につながります。歯と歯の間に食べカスが詰まりにくくなり、口腔内を清潔に保ちやすくなるのです。
また、噛み合わせが改善されることで、食事がしやすくなり、顎への負担も軽減されます。顎関節症の症状が和らいだり、肩こりや頭痛が改善されたりするケースもあります。
大人だからこそ得られる治療のメリット
大人の矯正治療には、子どもの矯正にはない利点があります。
まず、治療のタイミングを自分で選べることです。子どもの場合は顎の成長や歯の生え変わりを考慮する必要がありますが、大人は顎の成長が完了しているため、治療計画が立てやすく、スケジュールも予測しやすくなります。
また、治療への理解度が高く、装置の管理や通院も自己責任で行えるため、治療がスムーズに進みやすい傾向があります。マウスピース矯正のように装着時間の管理が必要な治療法でも、大人であれば自己管理がしやすいでしょう。
大人の矯正治療で知っておくべきデメリットとリスク
メリットが多い大人の矯正治療ですが、注意すべき点もあります。
治療を始める前に、デメリットやリスクをしっかり理解しておくことが、後悔しない治療につながります。
治療期間中の違和感と痛み

矯正装置を装着すると、最初は違和感や痛みを感じることがあります。
ワイヤー矯正では、装置が頬や唇に当たって口内炎ができることもあります。マウスピース矯正でも、新しいマウスピースに交換した直後は歯が動く際の圧迫感を感じやすくなります。
ただし、こうした症状は数日から1週間程度で落ち着くことがほとんどです。痛みの感じ方には個人差がありますが、一般的にマウスピース矯正の方がワイヤー矯正よりも痛みが少ないとされています。
むし歯や歯周病のリスク増加
矯正治療中は、装置の周囲に汚れが溜まりやすくなります。
特にワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーの隙間に食べカスが詰まりやすく、通常よりも丁寧な歯磨きが必要になります。清掃が不十分だと、むし歯や歯周病のリスクが高まってしまいます。
マウスピース矯正の場合は取り外しができるため、食事や歯磨きは治療前と同じように行えます。しかし、マウスピースを装着したまま飲食すると、マウスピース内に細菌が繁殖しやすくなるため注意が必要です。
治療期間の長期化リスク
矯正治療の期間は、症例によって異なりますが、一般的に1年半から3年程度かかります。
治療が計画通りに進まないケースもあります。装置の破損や通院間隔が空いてしまうと、予定より治療期間が延びることがあります。マウスピース矯正では、装着時間が不足すると歯の移動が遅れ、治療期間が長引く可能性があります。
また、治療中にむし歯が見つかった場合、矯正治療を一時中断してむし歯治療を優先する必要があります。こうした事態を避けるためにも、矯正前にむし歯や歯周病の治療を済ませておくことが重要です。
矯正治療を始める前に確認すべき重要ポイント
矯正治療は長期間にわたる治療です。
後悔しないためには、治療を始める前にいくつかの重要なポイントを確認しておく必要があります。
矯正前の口腔内チェックは必須

矯正治療を始める前に、むし歯や歯周病の有無を確認することが重要です。
むし歯がある状態で矯正を始めると、治療中にむし歯が進行してしまうリスクがあります。また、歯周病がある場合、矯正治療によって歯周病が悪化する可能性もあります。
親知らずの状態も確認が必要です。親知らずが横向きに生えていたり、埋まっている場合、矯正治療の妨げになることがあります。必要に応じて、矯正前に抜歯することもあります。
治療方針と費用の明確化
矯正治療は基本的に自費診療となるため、費用が高額になる傾向があります。
治療開始前に、総額費用や支払い方法、追加費用の有無などを明確に確認しておくことが大切です。医院によって料金体系が異なるため、複数の医院で相談してみるのも良いでしょう。
また、治療方針についても十分に説明を受けることが重要です。抜歯が必要かどうか、どのような装置を使用するのか、治療期間の目安はどのくらいかなど、疑問点はすべて解消してから治療を始めましょう。
歯科医師との相性も重要な要素
矯正治療は長期間にわたるため、担当医との信頼関係が重要です。
治療方針や費用について丁寧に説明してくれるか、質問に対して分かりやすく答えてくれるか、治療中の不安や疑問に真摯に対応してくれるかなど、コミュニケーションの取りやすさも医院選びの重要なポイントになります。
初回のカウンセリングで、医師の対応や医院の雰囲気を確認することをおすすめします。納得できる説明が得られない場合は、他の医院でセカンドオピニオンを求めることも検討しましょう。
矯正治療の種類と特徴・・・自分に合った方法を選ぶために
矯正治療にはいくつかの方法があります。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、自分のライフスタイルや希望に合った方法を選ぶことが大切です。
表側ワイヤー矯正の特徴
最も一般的な矯正方法が、表側ワイヤー矯正です。
歯の表面にブラケットという装置を装着し、ワイヤーを通して歯を動かしていきます。適応範囲が広く、ほとんどの症例に対応できるのが特徴です。
デメリットとしては、装置が目立つことや、装置に食べ物が詰まりやすいことが挙げられます。ただし、最近では白や透明のブラケットも選択できるため、以前よりも目立ちにくくなっています。
ハーフリンガル矯正という選択肢
上の歯だけ裏側に装置を付けるのが、ハーフリンガル矯正です。
話すときや笑ったときに見えやすい上の歯の装置を裏側に付けることで、目立ちにくさと費用のバランスを取ることができます。下の歯は表側に装置を付けるため、全体を裏側にするよりも費用を抑えられます。
ただし、装置が舌に当たって違和感を感じることや、発音がしにくくなることがあります。慣れるまでに時間がかかる場合もあります。
マウスピース矯正(インビザライン)の魅力

透明なマウスピースを使用する矯正方法が、マウスピース矯正です。
当院でも採用しているインビザラインは、世界中で実績のあるマウスピース矯正システムです。厚さ0.5mm程度の透明なマウスピースを装着するため、周囲に気づかれにくいのが最大の特徴です。
取り外しができるため、食事や歯磨きは通常通り行えます。金属を使用しないため、金属アレルギーの心配もありません。
ただし、1日20時間以上の装着が必要で、自己管理が重要になります。装着時間が不足すると、計画通りに歯が動かないため注意が必要です。
インビザラインには、症例に応じて「インビザライン Go」「インビザライン Go+」「インビザライン フル」という選択肢があります。前歯だけの軽度な不正であれば短期間・低コストで始められるGoシリーズ、全体的な矯正が必要な場合はフルという具合に、症例に合わせた選択が可能です。
総合歯科で矯正を受けるメリット
矯正治療を受ける際、矯正専門医院と総合歯科のどちらを選ぶか迷う方もいるでしょう。
総合歯科で矯正治療を受けることには、いくつかの大きなメリットがあります。
矯正中のトラブルにも迅速対応
矯正治療中にむし歯や歯周病が見つかった場合、総合歯科であれば同じ医院内で治療が可能です。
矯正専門医院の場合、一般歯科治療は他の医院を紹介されることが多く、通院の手間や治療の中断といったストレスが生じます。総合歯科なら、矯正治療と並行してむし歯治療や歯周病治療を進められるため、治療がスムーズです。
全体を見据えた治療計画
総合歯科では、矯正治療だけでなく、口腔内全体の健康を考えた治療計画を立てることができます。
例えば、矯正後に審美治療を希望する場合や、インプラント治療が必要な場合でも、同じ医院内で対応できます。噛み合わせを全体的に最適化し、将来を見据えた健康的な口元づくりをサポートできるのが、総合歯科の強みです。
矯正歯科医が常駐する安心感
当院のように矯正歯科医が常駐している総合歯科であれば、矯正治療の専門性と総合歯科の利便性を両立できます。
治療中の不安や疑問にすぐに相談でき、装置のトラブルにも迅速に対応できます。予約も取りやすく、継続的なフォローがスムーズに行えるため、長期間の矯正治療も安心して続けられます。
矯正治療の流れと期間・・・何をどのくらい続けるのか

矯正治療がどのように進むのか、具体的な流れを知っておくことは重要です。
治療の見通しが立つことで、不安も軽減されるでしょう。
初回カウンセリングから治療開始まで
まずは初回カウンセリングで、歯並びの悩みや希望を伺います。
その後、精密検査を行います。口腔内写真、レントゲン撮影、歯型のスキャンなどを行い、現在の歯並びや噛み合わせの状態を詳しく調べます。セファロ(頭部X線規格写真)を撮影することで、顎の骨格的な問題も把握できます。
検査結果をもとに、治療計画を立てます。どのような装置を使用するか、治療期間はどのくらいか、費用はいくらかなど、詳しくご説明します。疑問点があれば、納得がいくまでご質問ください。
治療開始前に、むし歯や歯周病、親知らずなどの前処置が必要な場合は、それらの治療を先に行います。
装置装着後の調整と経過観察
装置を装着した後は、定期的に通院していただきます。
ワイヤー矯正の場合は、月に1回程度の調整が必要です。ワイヤーを交換したり、ゴムをかけたりして、計画通りに歯が動いているかを確認します。
マウスピース矯正の場合は、1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換していきます。通院頻度は2〜3ヶ月に1回程度で済むことが多いですが、歯の動きを確認するため定期的なチェックは必要です。
保定期間の重要性
歯並びが整った後も、治療は終わりではありません。
装置を外した後は、保定期間に入ります。歯は元の位置に戻ろうとする性質があるため、保定装置(リテーナー)を使用して、整った歯並びを維持する必要があります。
保定期間は約2年が目安です。最初の半年から1年は、ほぼ1日中装着し、その後は就寝時のみの装着に移行していくのが一般的です。保定期間をしっかり守ることが、後戻りを防ぐために非常に重要です。
まとめ・・・大人の矯正は「遅い」のではなく「最適なタイミング」
大人になってからの矯正治療は、決して遅くありません。
むしろ、自分の意思で治療を選択でき、自己管理もしっかりできる大人だからこそ、矯正治療を成功させやすいとも言えます。治療のタイミングを自分で選べること、治療計画が立てやすいこと、治療への理解度が高いことなど、大人ならではのメリットは数多くあります。
ただし、治療を始める前には、デメリットやリスクもしっかり理解しておくことが大切です。治療期間中の違和感や痛み、むし歯や歯周病のリスク、治療期間の長期化の可能性など、注意すべき点もあります。
矯正治療の方法も、ワイヤー矯正、ハーフリンガル矯正、マウスピース矯正など、さまざまな選択肢があります。自分のライフスタイルや希望に合った方法を選ぶことで、無理なく治療を続けられます。
総合歯科で矯正治療を受けることで、矯正中のトラブルにも迅速に対応でき、口腔内全体の健康を考えた治療が可能になります。矯正歯科医が常駐している医院であれば、専門性と利便性を両立できるでしょう。
歯並びの悩みを抱えたまま過ごすよりも、一歩踏み出してみることで、新しい笑顔と自信を手に入れられるかもしれません。まずは気軽に相談してみることから始めてみてはいかがでしょうか。
船堀ガーデン歯科・矯正歯科では、初回カウンセリングを無料で行っています。矯正治療に関する疑問や不安、費用や期間についてなど、どんなことでもお気軽にご相談ください。インビザライン・ゴールドプロバイダー認定の実績を持つ矯正歯科専門医が、一人ひとりに最適な治療プランをご提案いたします。
あなたの笑顔がもっと輝くために、私たちがお手伝いいたします。
著者情報
院長 三宅雄一郎

略歴
東京医科歯科大学歯学部歯学科卒
ワタナベ歯科医院勤務
-研修・経歴-
立川相互病院(初期研修)→東京女子医科大学八千代医療センター(総合救急診療科 → 内視鏡科)
その後、千葉県がんセンターなどで非常勤として消化器内視鏡診療に従事
資格・所属学会
日本顕微鏡学会
日本歯周病学会
東京SJCD レギューラーコース修了
インプラントベーシックコース – ノーベルバイオケア
インプラントベーシックコース – ストローマン
インプラントベーシックコース – アストラテック
この記事を監修した人

船堀ガーデン歯科 矯正歯科 院長
東京医科歯科大学歯学部歯学科を卒業。ワタナベ歯科医院へ6年間勤務医として数多くの症例に携わり、歯科治療技術を研鑽。2020年5月、「船堀ガーデン歯科 矯正歯科」を開院。
一般歯科だけではなく、矯正歯科治療にも力を入れており、2022年にはインビザライン社から功績を認められ、インビザラインGo ゴールドプロバイダーを受賞。地域に密着し、「見てわかる」をモットーに丁寧でわかりやすい治療を提供している。
【略歴】
- 東京医科歯科大学歯学部歯学科 卒業
- ワタナベ歯科医院勤務
- ワタナベ歯科医院勤務
【メディア取材記事】










