矯正歯科で治療方針が違う理由と比較時の見方を解説
目次
矯正歯科で治療方針が異なる理由とは
矯正歯科を複数のクリニックで相談すると、提案される治療方針が大きく異なることがあります。
「A歯科では抜歯が必要と言われたのに、B歯科では抜歯不要と言われた」「治療期間が1年半と2年半で全然違う」・・・こうした経験をされた方も多いのではないでしょうか。
実は、矯正歯科で治療方針が異なるのには、明確な理由があります。診療ガイドラインの存在、医師の専門性や経験、使用する装置の違い、患者様の希望や予算など、複数の要因が絡み合っているのです。
この記事では、矯正歯科で治療方針が違う理由を徹底的に解説し、クリニック比較時に必ずチェックすべき6つのポイントをご紹介します。
診療ガイドラインと治療方針の関係
矯正歯科には、日本矯正歯科学会が公表している診療ガイドラインが存在します。
これは「矯正歯科治療における標準治療の指針」として、前歯部開咬編、上顎前突編、成長期の骨格性下顎前突編など、症状別に治療の指針を示したものです。
しかし、ガイドラインはあくまで「標準的な指針」であり、すべての症例に対して唯一絶対の答えを示すものではありません。患者様一人ひとりの骨格、歯の状態、年齢、生活習慣は異なるため、同じ症状でも最適な治療方針は変わってきます。
ガイドラインを基本としながらも、医師の専門性や経験、使用する装置の種類、患者様の希望などを総合的に判断して、最終的な治療方針が決定されるのです。
そのため、複数のクリニックで異なる治療方針が提案されることは、決して珍しいことではありません。
医師の専門性と経験による違い
矯正歯科医の専門性や経験の違いも、治療方針に大きく影響します。
矯正治療は高度な専門知識と技術が必要な分野です。医師によって得意とする治療法や装置、これまでに経験してきた症例数が異なるため、同じ患者様の状態を診ても、提案する治療方針が変わることがあります。
例えば、インビザラインなどのマウスピース矯正に豊富な経験を持つ医師は、マウスピース矯正での治療を提案する傾向があります。一方、ワイヤー矯正を専門としてきた医師は、ワイヤー矯正での治療を推奨することが多いでしょう。
また、抜歯を伴う矯正治療の経験が豊富な医師と、非抜歯矯正を多く手がけてきた医師では、抜歯の必要性に関する判断が異なることもあります。
さらに、矯正歯科医が常駐しているかどうかも重要なポイントです。常駐している場合は、治療中のトラブルにも迅速に対応でき、予約も取りやすくなります。
使用する装置の種類と特性
矯正治療で使用する装置の種類によっても、治療方針は大きく変わります。
現在の矯正治療では、表側ワイヤー矯正、裏側ワイヤー矯正、ハーフリンガル矯正、マウスピース矯正など、さまざまな装置が選択できます。それぞれの装置には特性があり、適応できる症例や治療期間、費用が異なります。
ワイヤー矯正の特徴
表側ワイヤー矯正は、最も歴史が長く実績のある治療法です。
幅広い症例に対応でき、治療効果が高いのが特徴です。メタル装置、クリア装置、審美装置など、見た目の違いによって複数の選択肢があります。
ハーフリンガル矯正は、上の歯を裏側、下の歯を表側に装着する方法で、目立ちにくさと費用のバランスが取れた選択肢です。

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マウスピース矯正の特徴
インビザラインなどのマウスピース矯正は、透明で目立ちにくく、取り外しができるため、食事や歯磨きが快適に行えます。
インビザラインには、前歯の軽度な歯列不正を整えるインビザラインGo、前歯から小臼歯までカバーするインビザラインGo+、全体矯正に対応するインビザライン・フルの3つのプランがあり、症例に応じて選択できます。
ただし、重度の歯列不正や骨格的な問題がある場合は、ワイヤー矯正の方が適していることもあります。
小児矯正の装置
6~10歳のお子様には、拡大床、インビザライン・ファースト、プレオルソなどの装置が使用されます。
これらは顎の成長をコントロールし、永久歯がきれいに並ぶためのスペースを確保する役割を果たします。第1期治療で顎の発育を整えておくことで、第2期治療での負担を軽減できます。
患者様の希望と予算による選択
矯正治療では、患者様の希望や予算も治療方針を決定する重要な要素です。
「目立たない矯正がいい」「費用を抑えたい」「治療期間を短くしたい」など、患者様によって優先したいポイントは異なります。医師は患者様の希望を聞き取り、それを実現できる治療法を提案します。
例えば、費用を抑えたい場合はメタル装置のワイヤー矯正が選択肢になりますし、目立たない矯正を希望する場合はマウスピース矯正やハーフリンガル矯正が候補になります。
また、仕事や学校で忙しく通院回数を減らしたい場合は、マウスピース矯正が適していることもあります。
治療費用については、小児矯正の第1期治療が385,000円、成人矯正ではメタル装置が693,000円、インビザラインが880,000円など、装置によって大きく異なります。毎月の来院時には矯正再診料として5,500円が必要になることも考慮する必要があります。
医師は患者様の希望と予算を踏まえながら、最適な治療方針を提案しますが、希望する治療法が症例に適していない場合は、別の方法を勧めることもあります。
総合歯科と矯正専門歯科の違い
矯正治療を行う歯科医院には、総合歯科と矯正専門歯科の2つのタイプがあります。
総合歯科は、矯正治療だけでなく、虫歯治療、歯周病治療、口腔外科など、幅広い歯科診療を提供しています。矯正治療中に虫歯や親知らずのトラブルが発生しても、同じ院内でスムーズに対応できるのが大きなメリットです。
一方、矯正専門歯科は矯正治療に特化しているため、高度な専門性を持っています。ただし、虫歯治療などが必要になった場合は、別の歯科医院への紹介が必要になることがあります。
総合歯科の中には、矯正歯科医が常駐しているクリニックもあります。こうしたクリニックでは、矯正治療と一般歯科治療の両方を高いレベルで提供でき、専門医と連携しながら一貫した治療を受けられます。
矯正治療は長期にわたるため、通院のしやすさも重要です。駅から近い、提携駐車場がある、平日夜間や土曜日も診療しているなど、ライフスタイルに合わせて通いやすいクリニックを選ぶことも大切です。
クリニック比較時にチェックすべき6つのポイント
矯正歯科を選ぶ際には、以下の6つのポイントを必ずチェックしましょう。
1. 矯正歯科医の常駐体制
矯正歯科医が常駐しているかどうかは、非常に重要なポイントです。
常駐していれば、いつでも気軽に相談でき、治療中のトラブルにも迅速に対応してもらえます。予約も取りやすくなるため、スムーズに治療を進められます。
2. 医師の専門性と実績
医師の専門性や実績も確認しましょう。
インビザラインゴールドプロバイダーなどの認定を受けている医師は、年間の症例数に基づいて評価されており、豊富な経験を持っています。抜歯が必要な症例や、他院で綺麗に矯正できなかった症例にも対応できる実績があるかどうかを確認することが大切です。
3. 治療方法の選択肢
クリニックが提供している治療方法の選択肢を確認しましょう。
ワイヤー矯正、マウスピース矯正、ハーフリンガル矯正など、複数の選択肢があれば、自分の希望や症例に合わせた治療法を選べます。特定の治療法しか提供していない場合は、その治療法が本当に自分に適しているかを慎重に判断する必要があります。
4. 総合的な治療体制
矯正治療中に虫歯や歯周病、親知らずのトラブルが発生した場合に、同じ院内で対応できるかどうかを確認しましょう。
総合歯科であれば、専門医と連携しながら一貫した治療を受けられます。拡大鏡やマイクロスコープを用いた精密な治療を行っているクリニックは、歯を長持ちさせることを重視している証拠です。
5. 料金体系の明確さ
料金体系が明確に提示されているかどうかも重要です。
装置代に何が含まれているのか、毎月の再診料はいくらか、治療期間によって総額がどう変わるのかを事前に確認しましょう。追加費用が発生する可能性がある場合は、どのようなケースで発生するのかを聞いておくことが大切です。

6. 通いやすさとアクセス
矯正治療は月に1回程度の通院が必要で、治療期間は1年半から2年半程度かかります。
駅からの距離、駐車場の有無、診療時間、土曜日の診療の有無など、自分のライフスタイルに合わせて通いやすいクリニックを選ぶことが、治療を最後まで続けるためには重要です。
まとめ・・・後悔しない矯正歯科選びのために
矯正歯科で治療方針が異なるのは、診療ガイドライン、医師の専門性、使用する装置、患者様の希望など、複数の要因が絡み合っているためです。
どの治療方針が正しいかは一概には言えません。大切なのは、自分の症例に適した治療法を、信頼できる医師と一緒に選ぶことです。
複数のクリニックでカウンセリングを受け、それぞれの治療方針の違いを理解した上で、最終的な決定をすることをおすすめします。
矯正歯科医が常駐し、総合的な治療体制が整っているクリニックであれば、治療中のトラブルにも迅速に対応でき、安心して治療を受けられます。
矯正治療は人生を変える大きな決断です。焦らず、じっくりと比較検討して、後悔のない選択をしてください。
船堀ガーデン矯正歯科では、矯正歯科専門医が常駐し、インビザラインゴールドプロバイダーとして認定された豊富な実績を持つ医師が、患者様一人ひとりに最適な治療方針をご提案しています。初回カウンセリングは無料ですので、お気軽にご相談ください。
詳細はこちら: 船堀ガーデン矯正歯科
著者情報
院長 三宅雄一郎

略歴
東京医科歯科大学歯学部歯学科卒
ワタナベ歯科医院勤務
-研修・経歴-
立川相互病院(初期研修)→東京女子医科大学八千代医療センター(総合救急診療科 → 内視鏡科)
その後、千葉県がんセンターなどで非常勤として消化器内視鏡診療に従事
資格・所属学会
日本顕微鏡学会
日本歯周病学会
東京SJCD レギューラーコース修了
インプラントベーシックコース – ノーベルバイオケア
インプラントベーシックコース – ストローマン
インプラントベーシックコース – アストラテック
この記事を監修した人

船堀ガーデン歯科 矯正歯科 院長
東京医科歯科大学歯学部歯学科を卒業。ワタナベ歯科医院へ6年間勤務医として数多くの症例に携わり、歯科治療技術を研鑽。2020年5月、「船堀ガーデン歯科 矯正歯科」を開院。
一般歯科だけではなく、矯正歯科治療にも力を入れており、2022年にはインビザライン社から功績を認められ、インビザラインGo ゴールドプロバイダーを受賞。地域に密着し、「見てわかる」をモットーに丁寧でわかりやすい治療を提供している。
【略歴】
- 東京医科歯科大学歯学部歯学科 卒業
- ワタナベ歯科医院勤務
- ワタナベ歯科医院勤務
【メディア取材記事】













