矯正の後戻りはなぜ起こる?原因と防ぐために知っておきたい対策
目次

矯正治療を終えて、やっと手に入れた美しい歯並び・・・
しかし、数年後に「あれ?歯が動いている?」と感じたことはありませんか。
実は、矯正治療後に歯並びが元に戻ってしまう「後戻り」は、決して珍しい現象ではありません。長い時間と費用をかけて整えた歯並びが崩れてしまうのは、とても残念なことです。
この記事では、矯正の後戻りがなぜ起こるのか、その原因と具体的な対策について詳しく解説します。後戻りを防ぐための知識を身につけ、長く美しい歯並びを維持しましょう。

矯正のゴムかけはどんな効果?治療を早める仕組みを歯科医が解説
矯正治療で行われる「ゴムかけ」には、噛み合わせを整えたり治療期間を短縮したりする重要な役割があります。本記事では、ゴムかけの効果や仕組みについて歯科医の視点でわかりやすく解説します。
矯正治療後の「後戻り」とは?
矯正治療の「後戻り」とは、矯正治療できれいに揃った歯並びが元の位置に戻ってしまう現象を指します。
矯正装置を外した直後の歯は、実はまだ完全には安定していません。歯の周囲の骨や組織が新しい位置に馴染むまでには時間がかかるため、この状態で適切なケアを怠ると、歯は治療前の位置に戻ろうとしてしまいます。
後戻りは、どのような矯正方法を選択した場合でも起こり得る現象です。ワイヤー矯正でも、マウスピース矯正でも、治療後の管理が不十分であれば後戻りのリスクは高まります。
後戻りが起こりやすいタイミング
後戻りは、矯正装置を外した直後から数年の間に起こりやすいとされています。
特に、装置を外してから最初の半年から1年は、歯が最も動きやすい時期です。この期間に適切な保定を行わないと、後戻りのリスクが大きく高まります。
また、保定期間が終了した後でも、生活習慣や加齢による変化によって、歯は少しずつ動き続けます。そのため、矯正治療後は長期的な視点でのケアが必要になります。
後戻りが起こる原因とメカニズム
なぜ、せっかく整えた歯並びが元に戻ってしまうのでしょうか?
後戻りが起こる原因を理解するには、まず矯正治療で歯が動く仕組みを知っておく必要があります。
矯正治療で歯が動く仕組み

矯正治療では、装置を使って歯に持続的な力をかけることで、歯を少しずつ動かしていきます。
歯に力がかかると、力をかけた方向の歯槽骨(歯を支える骨)が破骨細胞によって吸収され、スペースができます。そして、反対側では造骨細胞によって新しい骨が形成され、空いたスペースを埋めていきます。
この「骨の吸収と形成」を繰り返すことで、歯は少しずつ移動し、歯並びが整っていくのです。
後戻りのメカニズム
矯正治療後に後戻りが発生するメカニズムは、完全には解明されていません。
しかし、現在では「脳や細胞の記憶」と「歯根膜の特性」が後戻りに関係していると考えられています。
脳や細胞の記憶による後戻り
人間の身体は「元の歯の位置」を記憶しているとされています。矯正で歯を動かしても、脳や細胞は「歯が元々あった場所」を覚えているため、歯が元の位置に戻ろうとしてしまうのです。
歯根膜による後戻り
歯と歯槽骨をつなぐ歯根膜(歯周靭帯)も後戻りに関係しています。歯根膜は元の歯の位置に最適化されているため、矯正で歯を動かした後も、最適化されていた位置に戻ろうとする力が働きます。
長年馴染んでいた歯並びを覚えている歯根膜が、元の位置に歯を引っ張ってしまうのです。
後戻りを起こしやすい人の特徴
後戻りは誰にでも起こり得る現象ですが、特に起こりやすい人には共通した特徴があります。
保定装置(リテーナー)を適切に使用していない
後戻りの最も大きな原因は、保定期間にリテーナーを怠ってしまうことです。
矯正治療は「歯を動かす治療」と「歯を固定する治療」の2つを経て完了します。歯並びを安定させるための「保定」では、リテーナーの使用が必須です。
リテーナーの装着をサボってしまったり、使い方が間違っていると、歯並びは徐々に元に戻ってしまいます。
歯並びを悪化させる習慣を持っている
日常生活の中で無意識に行っている癖が、後戻りの原因となることがあります。
舌で前歯を押してしまう「舌癖」、歯ぎしりや食いしばり、爪や唇を噛む癖など・・・これらの習慣は歯に不自然な力をかけ、せっかく矯正で整えた歯並びを崩してしまう可能性があります。
歯は唇や頬が外から押す力と、舌が内側から押す力の均衡がとれる位置に並びます。いつも口が開いていたり、舌が歯列からはみ出していたりすると、筋肉の圧力によって歯が望まない方向へ移動してしまうのです。
部分矯正を受けた方
部分矯正は一部の歯のみを動かすため、歯列全体のバランスを取ることが難しく、後戻りのリスクが高くなります。
「見える部分だけを動かして終わり」といった無理のある治療を受けていると、後戻りが発生しやすくなってしまいます。
成長段階で矯正治療を受けた方

子供時代に矯正治療をした場合、成長に伴い歯並びの後戻りが起きることがあります。
顎の成長のタイミングは個人差が大きく、中学生頃まで続く場合もあれば、高校生頃に終了する子もいます。矯正治療後に顎の骨の形状が変化すると、それだけ歯並びも変化しやすくなります。
親知らずの影響
親知らずは、生え方によって他の歯を圧迫するケースがあり、後戻りの原因となることがあります。
基本的に矯正治療前に抜歯をすることが多いのですが、子供の頃に矯正をした方や部分矯正をした方などは、親知らずが残ったままの状態の場合があります。
矯正後のきれいな歯並びをキープするためにも、親知らずの抜歯を検討することも一つの方法です。
後戻りを防ぐための具体的な対策
後戻りを防ぐためには、矯正治療後の適切なケアが欠かせません。
リテーナーの適切な使用
リテーナーは、矯正治療後に歯を新しい位置に保つために使用する装置です。
リテーナーを使用する期間は、骨が固まり歯肉線維の緊張が取れるまでの期間が必要です。個人差がありますが、概ね2年程度を目安として、それ以上使用を指示される場合もあります。
リテーナーの装着スケジュール
- 矯正後1年目:一日中装着
- 矯正後2年目以降:夜間の就寝時のみ装着
このように段階的に着用時間を減らしていくことができますが、担当医の指示に従って、決められた期間保定装置を装着することが必須です。
ご希望される場合には、永久的にリテーナーを使用するという選択肢もあります。
生活習慣の見直し
日常生活の行動も、歯並びの維持に大きく影響します。
歯ぎしりや歯を強く噛みしめることが多いと、噛む圧力によって歯は移動しやすくなります。同じ理由で、爪を噛むクセがある方も注意が必要です。
舌で歯を押す癖や、口呼吸、片側だけで噛む習慣なども、歯並びを悪化させる原因となります。矯正治療中に、これらの習慣を改善するよう心がけましょう。
定期的な歯科検診
矯正治療が終わっても、定期的に歯科検診を受け続けることが大切です。
歯の位置が安定しているかどうか、虫歯や歯周病のリスクはないかをチェックすることで、早期に問題を発見し対処することができます。
当院では、矯正治療後も継続的なフォローを行い、患者さんの美しい歯並びを長期的にサポートしています。
虫歯・歯周病の予防

歯周病など、歯の健康が悪化すると歯並びも悪くなりやすいとされています。
歯周病になると、歯を支える骨が弱くなったり歯肉に炎症が起きたりします。その結果、歯並びに悪影響を及ぼしてしまうのです。
矯正治療中は装置によって歯を磨きにくくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。正しい口腔ケア方法を学び、口内の清潔を保つことを徹底しましょう。
もし後戻りしてしまったら?再矯正について
適切なケアを行っていても、後戻りが起きてしまうことがあります。
もし後戻りが起きてしまった場合、自力で歯並びを治すことはおすすめできません。
自力で治すことのリスク
指や棒で毎日長い時間押すことによって、理論的には歯は動きます。
しかし、力のかけ具合や向きを誤ってしまうと、歯の寿命を縮めたり、かえって歯並びが悪くなるリスクがあります。
再矯正の選択肢
後戻りが起きてしまった場合は、再度矯正治療を受けることで改善できます。
再矯正の方法としては、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などがあります。当院では、インビザラインを使用したマウスピース矯正で、後戻りの再治療にも対応しています。
後戻りの程度によっては、部分的な矯正で対応できる場合もあります。まずはお気軽にご相談ください。
船堀ガーデン歯科・矯正歯科の矯正治療
当院では、後戻りを防ぐための適切な保定管理と、長期的なフォローアップを大切にしています。
矯正歯科専門医による安心のサポート
船堀ガーデン歯科・矯正歯科には、矯正歯科専門医が常駐しています。
治療中の不安をすぐに相談でき、装置の違和感やトラブルにも迅速に対応できる体制が整っています。予約が取りやすく、治療がスムーズに進むのも当院の特徴です。
インビザライン・ゴールドプロバイダー認定
当院は、年間症例数に応じて評価されるインビザラインのランクで、ゴールドプロバイダーに認定されています。
抜歯を伴うケースや過去にうまく整わなかったケースなど、難症例にも適切に対応できる経験があります。
総合歯科だから安心
矯正治療中に虫歯や歯周病が見つかっても、同じ院内でそのまま治療が可能です。
「矯正は別の医院へ行ってください」と言われることがないため、通院の手間や治療の中断といったストレスがありません。
ライフスタイルに合わせた矯正方法
当院では、年齢やお悩みに合わせて幅広い矯正方法をご用意しています。
- マウスピース矯正(インビザライン):目立ちにくく、取り外しができて続けやすい
- 表側ワイヤー矯正・ハーフリンガル矯正:しっかり動かしたい方、難しい症例にも対応
- 部分矯正(インビザラインGo):前歯だけ整えたい方にも対応
「目立たせたくない」「費用を抑えたい」「短期間で整えたい」など、ご希望に合わせて無理のないプランをご提案します。
初回カウンセリング無料

治療前に費用・期間・装置の選択肢・メリット・注意点を分かりやすくご説明します。
「いつの間にか追加費用が増える」といった心配はありません。疑問を解消してから治療に進めます。
まとめ:後戻りを防いで美しい歯並びを維持しましょう
矯正治療後の後戻りは、適切なケアを行うことで防ぐことができます。
リテーナーの使用を怠らず、生活習慣を見直し、定期的な歯科検診を受けることが大切です。
もし後戻りが起きてしまった場合でも、再矯正によって改善することができます。一人で悩まず、まずは歯科医師に相談してみましょう。
船堀ガーデン歯科・矯正歯科では、矯正治療後も長期的なフォローを行い、患者さんの美しい歯並びをサポートしています。
「矯正するかまだ決めていない」「話だけ聞いてみたい」
そんな段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。初回カウンセリングは無料です。
あなたに合った最適な矯正プランをご提案し、歯並びの不安を安心と笑顔に変えるお手伝いをいたします。
著者情報
院長 三宅雄一郎

略歴
東京医科歯科大学歯学部歯学科卒
ワタナベ歯科医院勤務
-研修・経歴-
立川相互病院(初期研修)→東京女子医科大学八千代医療センター(総合救急診療科 → 内視鏡科)
その後、千葉県がんセンターなどで非常勤として消化器内視鏡診療に従事
資格・所属学会
日本顕微鏡学会
日本歯周病学会
東京SJCD レギューラーコース修了
インプラントベーシックコース – ノーベルバイオケア
インプラントベーシックコース – ストローマン
インプラントベーシックコース – アストラテック
この記事を監修した人

船堀ガーデン歯科 矯正歯科 院長
東京医科歯科大学歯学部歯学科を卒業。ワタナベ歯科医院へ6年間勤務医として数多くの症例に携わり、歯科治療技術を研鑽。2020年5月、「船堀ガーデン歯科 矯正歯科」を開院。
一般歯科だけではなく、矯正歯科治療にも力を入れており、2022年にはインビザライン社から功績を認められ、インビザラインGo ゴールドプロバイダーを受賞。地域に密着し、「見てわかる」をモットーに丁寧でわかりやすい治療を提供している。
【略歴】
- 東京医科歯科大学歯学部歯学科 卒業
- ワタナベ歯科医院勤務
- ワタナベ歯科医院勤務
【メディア取材記事】










