ホワイトニングによる知覚過敏の原因とは?対処法も紹介
歯のホワイトニング施術は、白く美しい歯を手に入れる人気の治療法です。
しかし、施術後に「冷たい飲み物がしみる」「歯がキーンとする」といった知覚過敏の症状が現れることがあります。
ホワイトニングによる知覚過敏は一時的なものが多く、約24時間程度で改善する傾向にありますが、症状が続く場合は適切な対処が必要です。
この記事では、ホワイトニングで起こる知覚過敏の原因と対処法について、詳しく解説していきます。
目次
知覚過敏とは
知覚過敏は、歯に冷たい物や温かい物が触れた時に、一時的に痛みやしみるような不快な症状が起こる状態を指します。
健康な歯は、最も硬い組織であるエナメル質が外側を覆い、その内側には象牙質があります。エナメル質には神経が通っていないため、通常は刺激を感じることはありません。
しかし、何らかの理由でエナメル質が薄くなったり、象牙質が露出したりすると、歯の内部にある神経に刺激が伝わりやすくなり、知覚過敏の症状が現れるのです。
ホワイトニングで知覚過敏になる原因
ホワイトニングによる知覚過敏は、様々な要因が重なって引き起こされます。
歯の状態や施術方法によって症状の出やすさは異なりますが、特に以下の5つの要因が主な原因として挙げられます。
これらの状態がある場合は、事前に歯科医師に相談し、適切な処置を受けることが重要です。
原因①虫歯がある
虫歯がある状態でホワイトニングを行うと、知覚過敏が起こるリスクが高まります。
虫歯によってエナメル質が溶けた部分から、ホワイトニング薬剤が歯の内部に浸透しやすくなるためです。
薬剤が象牙質の細管を通って神経まで達すると、強い痛みを感じる可能性があります。そのため、ホワイトニング前に虫歯の治療を完了させることが推奨されます。
原因②歯周病になっている
歯周病により歯肉が退縮すると、本来歯肉に覆われているはずの歯根部が露出します。
歯根部にはエナメル質がないため、ホワイトニング薬剤が直接象牙質に触れることになります。
その結果、知覚過敏の症状が現れやすくなります。また、歯周病による炎症で歯肉が敏感になっている場合は、より強い痛みを感じる可能性があります。
原因③歯が割れている
歯が割れている場合、その部分からホワイトニング薬剤が内部に侵入しやすくなります。
また、歯の割れ目から直接神経に刺激が伝わりやすく、激しい痛みを引き起こす可能性があります。
歯の割れは見た目では判断しづらい場合もあるため、ホワイトニング前に歯科医師による詳細な検査が必要です。
原因④歯にヒビがはいっている
歯の表面に入った微細なヒビも、知覚過敏の原因となります。
ヒビは肉眼では見えにくい場合が多いものの、ホワイトニング薬剤の侵入経路となり得ます。
特に、歯ぎしりや過度な力での歯磨きなどで形成されたヒビは、薬剤が象牙細管を通じて神経まで達する経路となってしまいます。
原因⑤ホワイトニングの薬剤が高濃度である
ホワイトニング薬剤の濃度が高いほど、知覚過敏のリスクは高まります。
特にオフィスホワイトニングで使用される高濃度の薬剤(30%程度)は、歯への刺激が強くなります。
一方、ホームホワイトニングで使用される低濃度の薬剤(10~20%程度)は、比較的刺激が少なく知覚過敏が起こりにくいとされています。
関連記事:ホワイトニングで後悔することはある?起こりうるリスクとは
ホワイトニング後に知覚過敏の症状が出た際の対処法
ホワイトニング後の知覚過敏は、通常1日程度で解消する症状です。
これは歯の表面を保護するペリクルという膜が再生されるまでの期間に現れる反応といえます。
しかし、症状が強く出る場合や不快感が続く場合は、以下の対処法を実践することで症状を和らげることができます。
鎮痛剤を服用する
知覚過敏の症状が強く、日常生活に支障をきたすほどの痛みがある場合は、市販の鎮痛剤の服用が効果的です。
普段から使い慣れているロキソニンなどの一般的な鎮痛薬で十分な効果が期待できます。ただし、症状が2日以上続く場合や、鎮痛剤が必要なほどの強い痛みが持続する場合は、早めに歯科医院に相談することをお勧めします。
知覚過敏用の歯磨き粉を使う
知覚過敏用の歯磨き粉には、歯の神経への刺激を抑える効果がある硝酸カリウムが配合されています。
また、フッ素配合の歯磨き粉も、エナメル質を強化し象牙質を保護できるため有効です。これらの歯磨き粉を継続して使用することで、知覚過敏の症状を緩和することができます。歯科医院でコーティング処置を受けることも、症状の改善に効果的です。
刺激物を控える
ホワイトニング直後の24~48時間は、特に歯が敏感になっている状態です。この期間は以下のような刺激物を避けることが重要です。
・冷たい飲み物や食べ物
・熱い飲食物
・酸味の強い果物や飲み物
・甘い食べ物や飲み物
・辛い食べ物
これらの刺激物を控えることで、不快な症状を最小限に抑えることができます。
安心・安全なホワイトニングで、理想の白い歯を手に入れましょう
ホワイトニングによる知覚過敏は、主に歯の状態や薬剤の濃度が原因で発生します。多くの場合、24時間程度で自然に改善する一時的な症状ですが、適切な予防と対処が重要です。
事前に虫歯や歯周病の治療を行い、施術後は刺激物を控えめにすることで、症状を最小限に抑えることができます。
船堀ガーデン歯科・矯正歯科では、矯正治療をはじめ、一般歯科、口腔外科、審美歯科など幅広い診療に対応しています。患者様の口腔内の状態を丁寧に診査し、安全で効果的なホワイトニング治療をご提供いたします。
徹底したカウンセリングと説明で、患者様に寄り添った治療を心がけています。
白く美しい歯をお求めの方は、ぜひ船堀ガーデン歯科・矯正歯科のホワイトニングをご検討ください。
この記事を監修した人
船堀ガーデン歯科 矯正歯科 院長
東京医科歯科大学歯学部歯学科を卒業。ワタナベ歯科医院へ6年間勤務医として数多くの症例に携わり、歯科治療技術を研鑽。2020年5月、「船堀ガーデン歯科 矯正歯科」を開院。
一般歯科だけではなく、矯正歯科治療にも力を入れており、2022年にはインビザライン社から功績を認められ、インビザラインGo ゴールドプロバイダーを受賞。地域に密着し、「見てわかる」をモットーに丁寧でわかりやすい治療を提供している。
【略歴】
- 東京医科歯科大学歯学部歯学科 卒業
- ワタナベ歯科医院勤務
- ワタナベ歯科医院勤務
【メディア取材記事】